2012年03月17日(土)16時15分

小島秀夫氏 「日本のクリエーターは世界に目を向けるべき」

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コナミの小島秀夫氏がEurogamerの取材に応じ、世界から遅れをとっている日本のゲーム業界の現状について言及しています。

小島秀夫: 問題は、どんな層をターゲットにしているかというところだろう。日本のクリエーターの多くは、日本と日本市場だけを向いていて、世界の人たちが求めているものを理解していないんだ。

世界市場でヒットを飛ばすために必要な要素として、小島氏は技術、ゲームプレー、そして世界観の3つを挙げ、現在の日本はその全てで遅れを取っていると語ります。

小島秀夫: テクノロジーに関しては、日本から海外に出る人は少ないし、M.I.T.などで最先端技術を学ぶ人はさらに少ない。技術的な観点で日本は遅れていると思う。

より大きな問題は、その技術の使い方にある。日本のクリエーターたちは、残念ながら自由度の高いゲームプレーを好まないんだ。そういったタイプのゲームは日本からは生まれてこない。世界観に関して言うと、今のクリエーターたちは自分たちが知っている文化を基に、日本市場をターゲットにしたゲームを作っている。だから、渋谷や新宿といった東京が舞台になるんだ。それは海外の人にアピールするものではない。外に目を向けないから技術が入ってこないという、悪循環が生まれているんだ。

世界を視野に入れれば、予算の確保も容易になるという。

小島秀夫: 日本のゲーム業界は、日本映画界と同じ道を辿っている。小規模のインディ映画は、低予算で日本を舞台にした日本の物語を語っている。スケールが極めて小さいため、世界レベルで成功するような予算を確保することができないんだ。

逆に、殆どの欧米のスタジオはハリウッド的なアプローチを取っていて、世界中で成功を収めることを目的とし、様々な市場で成功するための方法を模索している。彼らは最初からそうした目標を掲げ、そのために必要な予算と技術を確保することができているんだ。

しかし、小島氏は日本にも復活を遂げる能力があると楽観視しているようです。

小島秀夫: まだ終わりだとは思っていない。日本にはここから復活する能力があるし、技術面などで世界と対抗できるレベルに戻れると考えている。「日本のゲーム対それ以外の国のゲーム」という話にはしたくないんだ。グローバルなゲームでなければいけないというのが重要で、万人向けでなければいけない。バリアーを全て取り払いたいんだ。

私は「スタートレック」に影響を受けた世代だから、自分のスタジオのことをエンタープライズ号だと考えている。エンタープライズにはあらゆる種族がいる。ヴァルカンさえもね!そういうスタジオにしたいんだ。これは私のエンタープライズだ。偶然艦長が日本人で、船もコナミが製造したが、クルーは多文化的なんだ。

[ソース: Eurogamer]

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