2012年08月13日(月)02時04分

XCOM: Enemy Unknown プレビュー 〜 蘇る古典ストラテジー

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『XCOM: Enemy Unknown』の最新プレビュー記事がIGNに掲載されています。

  • 機種: PS3/Xbox 360/PC
  • 開発: Firaxis Games
  • 販売: 2K Games

『XCOM: Enemy Unknown』のリード・デザイナーJake Solomon氏が、Firaxis Gamesの会議室に置かれたテーブルの一番奥に腰を下ろしている。彼はこれから、この4年間を注ぎ込んできたゲームを、私にプレーさせてくれるのだ。だが、このPCストラテジーの古典シリーズの熱心なファンであるSolomon氏は、その前に場を暖めることにした。「ターン制」という単語が多くのゲーマー、特にコンソールしか所有していないゲーマーにとってタブーとなっているという事実を彼は充分理解しているので、無闇に期待を煽ったりするようなことはしない。

Jake Solomon: 『XCOM』は2本のゲームが詰まっているんだ。まずは、複数の兵士からなる部隊を操作してエイリアンと戦う、タクティカルなターン制コンバット・ゲーム。各兵士をどこに配置するか、アイテムをどう活用するか、いつ攻撃を仕掛けるか、といった切迫した決断を下していくことになるよ。と同時に、ストラテジー要素も充実している。どの戦闘に挑むか、どんなアイテムやアーマー、武器を兵士のために開発するか、世界のどこにジェットを展開するか、エイリアンの侵略に対抗するための最良の策は何か、どの回収アイテムを研究するか、といったことを選択していかなければならないんだ。更に、基地の拡張や兵士のレベル・アップなども存在する。

戦闘前に恐怖に震える一兵士の気分で、私はコントローラーを手にとってチュートリアルに身を投じた。エイリアン襲撃の余波を調査するため、4人の兵士からなる私の部隊が小さなドイツの町に降り立つと、人差し指が本能的に右トリガーの方に動いていく。だが最初に忙しくなるのは親指の方で、まずは基本的な移動動作を身に付けることとなる。左スティックで移動先の候補を選択(道筋がハイライトで表示される)し、Aボタンを押すことで兵士たちを遮蔽物の陰へと移動させていく。目的地に到着すると、防御率を示すシールドのアイコンが表示される。とはいえ、本作には破壊環境が導入されているため、たとえシールド最大であっても、必ずしもその遮蔽物が長持ちするとは限らないのである。

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ほんの数分で私は直感的なメカニックを身に付け、兵士たちを慎重に倉庫の周辺に配置していく。屋内に突入するにあたり、私は本作がよくあるグリッド式ストラテジー・ゲームではないことを思い知らされた。燃え盛る建物、えぐられた道路、内臓がはみ出た犠牲者など、そのビジュアル・スタイルはアクション・ゲームに匹敵する仕上がりである。次の数手で、私の部隊全員が倉庫内へと突入していく。ドアを蹴破ったり、窓から突っ込んだりといった、映画的な演出が光る。

倉庫内部では、まず武装したドイツの工作員の同行を観察した。バレルや箱、フォークリフトなどに身を隠しながら、4人の兵士(1人は女性だ)を徐々に目的へと接近させていく。悲しいことに、我々の仲間であるはずのそのドイツ人工作員は、『XCOM』のトレードマーク的存在のグレイ型エイリアンSectoidに操られていることが判明した。彼を武装解除するよう隊員に命令するも、ゾンビのようなその兵士は、私の隊員がグレネードを投げるよりも先に、隊員に銃弾の雨を浴びせた。この奇襲によって私の部隊は2人だけになってしまい、私は復讐に駆られることとなる。

ありがたいことに、チュートリアルはここで戦闘モードに突入。右トリガーを引くことで、戦略メニューを表示することができる。射撃やグレネード投擲といった選択肢が表示されるが、私はまず右スティックで戦場をスキャンした。すると、倉庫内には他にあと2体のエイリアンが潜んでいることが判明する。この情報を活かし、私は2人の隊員を有利な位置へと移動させた。隊員は1ターン1ムーブにつき一つの行動しか行えないので、続く数ターンで私はエイリアンとの距離を縮めてから、戦闘オプションを選択することにした。チュートリアルの助けを借りつつこの戦術を取ることで、私は1人をSectoidから解放し、もう1人をグレネードで粉々にすることができた。いざ攻撃を仕掛ける前には、その作戦の成功率を計ることも可能となっている。最後の1人を容易に消し去ることができたが、その直前にグレネードで隊員が1人やられてしまった。次のターンで無事作戦を完了することができたものの、隊員4人のうち3人が死体袋の中では、とても祝う気にはなれなかった。

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Solomon氏が意地の悪い笑顔を浮かべながら念を押したように、『XCOM』における死は永遠であり、死んだ隊員は戻ってこないのである。とはいえ、命を落とした兵士に捧げる慰霊碑が、ロウソクや感傷的なメモとともに本部に用意されるようになっている。だが本部での仕事が多く残されているので、永く喪に服している暇もない。アリの巣のような本部を眺めながら、私は研究所や格納庫、医務室をチェック。アクション・フィギュアのようなバターたちが、所狭しと動き回っている。格納庫にズームすると、先ほど唯一生き残った隊員が昇進を待っていた。私は彼をSquaddieからHeavyへと昇進させ、新しいロケット・ランチャーを装備させた。続いて、研究所ではエイリアンの資料や武器の残骸を研究することができる。はるかに進化したエイリアンの技術を利用できるようになるため、研究に力を入れるのがベストだろう。

(任意の)チュートリアルのせいで自由度はそれほどないとはいえ、戦場でエイリアンを吹き飛ばしながら過ごすのと同じくらいの時間を、この本部で過ごすことになりそうだ。軍隊を組織し、各兵士をカスタマイズし、科学者やエンジニアに任務を言い渡す以外にも、衛星を打ち上げてエイリアンの行動を監視したり、作戦室で作戦を練ったり、本部を拡張して新たな施設を増設することも可能となっている。こうした責任重大な任務をこなすだけでも忙しいし、実に中毒性がある。人員は限られているので、本部での人員割り当てが、結果的に戦場での隊員の行動にも影響を及ぼすことになるのである。

本部を出る前、私は次の任務を受け取るために作戦室に向かった。短めのブリーフィングが行われ、中国とアメリカでエイリアンによる誘拐事件が発生していることが明らかとなる。手を貸すことができるのはどちらか一方のみ。私は母国であるアメリカを選択したが、その場合は中国に人材/資金提供を打ち切られる危険性があると警告された。デモの縛りが薄くなっていくと、そうしたプレッシャーに晒されることが増えていった。各隊員の装備のカスタマイズからデリケートな救出ミッションにおける部隊管理にいたるまで、私の全ての決断や行動が、各ユニットだけではなく、エイリアン侵略の危機が迫る世界全体に影響を及ぼすのである。

私のアメリカ偏重政策が諸外国の怒りを買う前に、Solomon氏が私から指揮権を奪い、長らく噂されてきたマルチプレー・モードを紹介してくれた。Solomon氏が、オンラインの対戦モードに付いて説明する。

Jake Solomon: 王道のマルチプレーになっている。モードは一つ、いわゆるチーム・デスマッチで、敵のユニットを全滅させることが目標だ。とはいえ、マルチプレーの繊細さやエンドレスな楽しさは、ユニークな部隊構築から生まれる。事前に与えられたポイントを、プレーヤーは好きなように費やすことができるんだ。あらゆるユニットやインベントリー・アイテムを購入することができる。もちろん、ゲームに登場する全てのエイリアンにアクセスすることも可能だよ。

全てのエイリアンにアクセス可能というのは大きい。『XCOM』に登場する地球外生命体は、各種族それぞれが固有の能力を持っているからだ。能力の高いユニットほど値段も高く、部隊編成には無限の可能性があるだろう。オンラインではエイリアンと手を組むことになる人間の兵士は、バランスの良いユニットで、Sectoidは値段が安いが非常に貧弱なユニットだ。クモのようなChryssalidは、動きが俊敏で敵をChryssalidに変えてしまう能力を持っているが、かなり値段が高いので、1体以上配備したい場合は相応の覚悟が必要だろう。プライベート・マッチはカスタマイズ可能だが、ランク・マッチではポイントの上限が10000、ユニットの上限は6ユニットまでと定められている。ポイントはユニットだけではなく、武器や装備、パワーにも割り当てられている。一方、各クラス内の複数のカテゴリにはボリュームたっぷりのドロップダウン・メニューが用意されており、完璧な装備を選ぶには相当な時間が掛かりそうだ。

様々な部隊編成を実験したり、装備を色々と調整するのはとても楽しいが、時間の節約と、対戦相手のことも考えて、カスタマイズは最小限に抑えてることにした。マップにはたくさんの車、大きめの建物、アクセスしやすい屋内エリアと屋上があり、私がシングルプレーで得た知識を総動員するのに最適の作りだった。操作体系やメカニックはシングルプレーと全く同じだが、ターンごとにタイマーが設定されているので、緊迫感は比べ物にならない。各プレーヤーにはターンごとに90秒の制限があり(これはランク・マッチのみで、カスタム・マッチでは制限時間なしも可能だ)、その時間内にユニットを移動させ、戦闘オプションを決定しなければならない。私はシングルプレーでターンごとに5分近くを費やしていたため、90秒というのはとても短く感じられる。モードは一つしかないものの、『XCOM』のマルチプレーは危険なほど中毒性が高い仕上がりだ。奥の深い部隊編成の楽しさに、スローだが手に汗握るターン制の戦略的コンバットを融合した本作は、混み合ったオンラインの戦場に新鮮な息吹を吹き込んでくれるはずだ。

[ソース: IGN]