2012年11月07日(水)04時29分

【コラム】Wii Uの命運を握るGamePad、その使い方は?

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Wii Uの命運を握るGamePadをデベロッパーはどの程度活用することができているのだろうか?1UPによるコラムを。

任天堂は常にリスクを恐れず、ビデオゲーム操作の定義に挑み続けてきた。64のアナログ・スティックやWiiのモーション操作のように賭けに勝つこともあれば、負けることもある。パワーグローブ、君のことだ。そうした歴史を念頭に、我々はGamePad機能を前面に押し出したWii Uの発売を迎えることとなった。通常のコントローラーとタブレットが融合したGamePadによって、任天堂はデベロッパーたちの創造性を引き出し、新たな時代を切り開くことを願っている。2011年のE3で初めてWii Uが発表された際、任天堂はGamePadの可能性を示す短い予告編を公開した。それから1年半後、そうした初期コンセプトを形にしたロンチ・タイトル群が、あと数週間後に発売される。我々の見る限り、多くのデベロッパーが数々の面白い新ハード活用法を見出している一方で、一部のデベロッパーは誰も望まない不必要なフィーチャーを付け足すことで、優れたアイデアを台無しにしている。

Wii Uの売りの一つとして任天堂が打ち出しているのが、GamePadだけで殆どのゲームをプレーできるという機能。これにより、テレビが解放されることになる。Activisionは『Black Ops II』でこの機能を採用しているが、嬉しいことにこれが実に上手く機能している。我々がプレーした限り、360/PS3版と同等のパフォーマンスだ。Activision自慢のフレームレートが完璧に再現されている。多くのプレーヤーはオンライン・コミュニティの人数が多いバージョンに残るだろうが、Wii U版の購入者は手元でゲームをプレーすることができるのである。Vitaも携帯機にしては素晴らしいグラフィックを実現しているとはいえ、GamePad上で動く『Black Ops II』を見ると、この10年のゲーム技術の進化に驚かされる。

手元の画面で『Black Ops II』をプレーできるのは凄いが、ゲームのプレー方法に革命を起こすようなものではない。そこに登場するのが、任天堂の『New Super Mario Bros. U』とUbisoftの『Rayman Legends』だ。この2作は、GamePadを利用して非対称型マルチプレーを作り出しており、WiimoteやPro Controllerの利用者はいつも通りの2Dアクションを楽しめる一方で、GamePadを使うプレーヤーは全く独自の遊び方ができるのだ。GamePadを持ったプレーヤーは、丁度『Super Mario Galaxy』のセカンド・プレーヤーの進化型のような役割を果たすことになる。実際のキャラクターというよりも、環境に干渉できるゴーストのような5番目のプレーヤーとして、残りの4人の力強い味方にも最大の敵にもなれるのだ。この2作品はどちらも、タッチ画面を使って敵をスタンさせたり、足場を作ったりすることができるようになっているが、意地悪なプレーヤーならギリギリのタイミングで足場を排除して味方の邪魔をしたり、味方をスタンさせたりすることができるのである。

3230.jpg『Scribblenauts Unlimited』

Wii Uロンチ・タイトルの2大プラットフォーマーが、GamePadを使ってマルチプレー・コンセプトの拡張を試みているのに対し、『Scribblenauts Unlimited』はデジタル作成における最も重要なツールを提供することで、シングルプレーにおけるコンソール・インターフェースの改善を試みている。『Scribblenauts Unlimited』では、これまでのコンソールでは外部周辺機器でしか実現できなかった、キーボードとしての役割をGamePadに担わせることが可能になったのである。PCゲーマーにとってはとんだ冗談のように聞こえるかもしれないが、画面上のキーボードを使って自分の名前を打つだけで四苦八苦してきたコンソール・メインのゲーマーにとっては話が違う。思いついた単語をそのまま打ち込めるようになったお陰で、文字を物質化するという行為がこれまでになく魅力的なものとなっている。

文字でのストーリーテリングに興味がない人は、デジタル・ダンジョン・マスターになれる『ZombiU』がお勧めだ。Ubisoftによるこのロンチ・タイトルに収録された最も興味深いマルチプレー・モードは、1人のプレーヤーが生存者となり、もう1人がGamePadを使ってゾンビに指揮を出すのである。タブレットの画面をタクティカル・マップとして使用し、画面をタップするだけでゾンビをスポーンさせることができる直感的なものとなっている。1人にとってはFPSで、もう1人にとってはRTSになるのである。こうした非対称のマルチプレーは、Wii Uにおけるマルチプレーの重要な要素になっていくはずだ。

785.jpg『ZombiU』

悲しいかな、GamePadの興味深い利用法がある一方で、無理に取って付けただけで、結局はゲームの妨げにしかなっていないものも存在する。『Batman: Arkham City』の一年遅れの移植版もそんな例の一つ。この『Armored Edition』は、我々が愛した2011年のゲームと同じ体験を再現しているが、必要以上に操作が複雑になってもGamePadのタッチ画面の使用を強要する箇所が登場している。元々Rocksteadyの『Batman』シリーズは複雑な操作体系を採用してきたし、私自身未だに操作に慣れるのには時間が掛かる。だが、このWii U版は単純なコマンドを入力する時でさえ、頻繁に視線をタッチ画面に移さざるをえず、操作が余計に面倒になっているのである。一つのアビリティを探すためだけにテレビから目を離さなくてはいけないので、没入感が削がれるのだ。任天堂ハードでしかゲームをしない人たちが、傑作をこういった形でプレーしなくてはならないというのは、とても残念である。

これらは、様々なデベロッパーによるGamePad機能の活用法の一例だ。ゲーム以外にも、任天堂はユニバーサル・リモコン、カラオケ画面、ウェブカメラ、そして制御不能となった知覚AIとしてのタブレットの可能性を提示している。新ハードウェアには付き物だが、開発陣が新たなテクノロジーに慣れ、その独創性の限界に挑戦するまでは少し時間が掛かるものだ。とはいえ、Wii Uの発売を間近に控え、私はGamePadの機能を巧みに盛り込んだ豊富なアイデアの数々に感銘を受けている。全てが上手く行っているわけではないが、第一波タイトルはバラエティに富んでおり、Wii Uの未来やユニークなコントローラーが生む新たなゲームプレー・メカニックの可能性に希望を持たせてくれる。

[ソース: 1UP]

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