2013年07月10日(水)16時00分

デザイナーが語る、大幅に進化した『Grand Theft Auto V』のシューティング要素

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大幅に進化した『Grand Theft Auto V』のシューティング要素について、コンバット・デザイナーPhil Hooker氏がその詳細を語っている。

Phil Hooker: アニメーションやターゲット・システム、カメラワークの刷新に多大な労力を注ぎ込んだことで、『Grand Theft Auto』の心臓部であるオープン・ワールドにおける銃撃戦に、新たな可能性をもたらすことができた。より正確で爽快感があると同時に、複数のプレー・スタイルをサポートするシューティングにしたかったんだ。操作も拡張されていて、左トリガーでサイトを覗いてエイミングするのに加え、右トリガーだけでも楽に走りながら撃てるようになっているよ。3人称視点でキャラクターの姿を見れる恩恵を維持しながらも、1人称シューターのような多彩なモーションや正確なシューティングにより近くなっている。これはシングルプレーとマルチプレーの両方でスキルを磨く動機にもなり、素早く動きながら正確にエイミングできればできるほど、有利になるんだ。

この多彩なモーションと正確性は『Grand Theft Auto』にとって新しいもので、銃撃戦のプレー感覚を一変させている。走りながら撃てることで視野を確保しながら、銃掃射時と積極的に銃掃射していない通常の移動動作を、移動運動システムが自動的に調整してくれるんだ。オープン・ワールドで暴れていると、すぐ大勢に囲まれてしまうことが多いので、自由度が増すほど良いんだ。

こうしたシステムを機能させるため、移動運動システムには更なる深みを持たせている。銃を発射したり、格闘が始まると、操作キャラクターの挙動が変化し、デフォルトの速度が通常の徒歩から戦闘ジョグに切り替わることで、より優れた機動性と切迫感を実現している。周囲に敵がいなかったり、射撃を止めると、リラックス状態に戻るんだよ。この移行は全て動きを止めることなくシームレスに行われるし、状況に適した振る舞いをするので、常に周囲の状況を把握しているように見えるんだ。Trevorの攻撃性やFranklinのスマートさ、Michaelの効率性など、各キャラクターの個性も動き方や武器の扱いに反映されているよ。

『GTA IV』『Red Dead Redemption』『Max Payne 3』の要素を全て取り入れているという。

Phil Hooker: 銃撃戦を的確に表現するなら、その3つ全てのゲームの影響を取り込んで進化させている。根っこの部分は変わらず『GTA』ではあるが、異なるプロジェクトから適切な箇所を全て取り入れるために他のスタジオともコラボレーションしているんだ。『Red Dead Redemption』の進化したカバー要素やターゲット・システム、『Max Payne 3』の銃撃戦からのより滑らかな移行などをね。『GTA V』の銃撃戦では、アニメーションからターゲット指定、カメラの動きまで、全てを可能な限りダイナミックかつ滑らかにすることを目指した――全ての要素を次のレベルに進化させようとしているんだ。

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『GTA IV』には、3種類のターゲット・システムが存在。

Phil Hooker: ターゲット・システムを磨き上げることで、フリー・エイム以外は、プレーヤーには殆ど気付かれないくらいのアシストを目指した。方向が分かりにくくなるし、敵の位置を確認する必要もないので没入感を削いでしまうことから、ロックオンは完全に排除した。没入感を削ぐことのない、より戦術的な銃撃戦を目指したんだ。

『GTA V』では、アシスト・エイム方式、伝統的GTA方式、フリー・エイム方式の3種類にターゲット・システムを分割している。

アシスト・エイムは、ターゲット・エリアが少し大き目になっているのと同時に、敵を分析して脅威度の高い敵を選ぶ手助けをしてくれる。

伝統的GTA方式は、これまでの『GTA』におけるソフト・ロックオンに最も近く、アシスト・エイムの特徴を全て有しながら、右スティックでターゲットを切り替えることが可能だ。

もう一つの改善要素としては、全てのエイム・モードはロックオンにタイマーがあるので、より戦術的なアプローチが不可欠となっている。ターゲットが死ぬまでロックオンしたまま撃ち続けることは、もうできないんだ。

各モードのフリー・エイムには、ターゲット付近の照準速度補正といった他のアシストも追加している。同時に、激しいバトルの最中に的確にターゲットを選ぶことができるよう、カメラが滑らかに動くよう注力した。この2つが平行して機能することで、アシストの存在に気付かせない、滑らかなシューティングを実現しているよ。

シューターの経験が豊富なプレーヤーなら、最初から最後まで問題なくフリー・エイムでプレーすることができるはずだよ。

カバー・システムも大きく進化しているとHooker氏。

Phil Hooker: 本作は往々にして、キャラクターを切り替えることがメインになっており、シームレスな切り替えで迅速な選択をすることが可能となっている。この考えをカバー・システムにも持ち込んでいて、カバーへの出入りやカバー中の移動、エイミングなどを直感的でレスポンスの良いものにしている。

更に、カバー・システムを進化させることで、ドライビングとシューティングのギャップを埋めている。銃を撃ちながら自然に車から降りることができると同時に、車をカバーとして利用することで、敵から身を隠すこともできるんだ。車の陰でしばらく戦ってから、カバー状態や銃を撃っている状態からも素早く車に乗り込むことが可能なので、敵の攻撃に殆ど身を晒すことなく逃げることができるというわけだ。ここぞという場面では大きな違いを生むことになるだろう。

[ソース: Games Industry]