2013年10月09日(水)04時37分

『Beyond: Two Souls』海外レビュー

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『Beyond: Two Souls』の海外レビューです。

  • 機種: PS3
  • 開発: Quantic Dream
  • 販売: SCE

Digital Spy 5.0/5.0

『Beyond: Two Souls』は、ビデオゲーム史に残る痛烈で魅惑的な物語であり、映画や文学の傑作に匹敵するほどの感情的深みを備えている。

プロットとカットシーンが最大の強みだが、PS3でも最高レベルのグラフィックやオリジナリティも考慮すると、Quantic Dreamの傑作は一級品と呼ぶに相応しい。

Cheat Code Central 4.6/5.0

グラフィック 4.8: 脅威の技術力
操作性 4.3: 洗練されているものの、『Heavy Rain』の影響は明白
音楽/効果音/ボイスアクト 5.0: 感動的で魅惑的、感情を揺さぶる素晴らしさ
バリュー 3.5: 考えるよりも操作する感動的な物語を形作る複数のエンディング

この世界から次の世界へと行く時に何が起きるのか。最後には何が――何かが存在するとすればの話だが――我々を待ち受けているのか。誰もが持つそうした疑問への答えを『Beyond: Two Souls』が提供してくれるとは言えないが、ゲーム業界における物語の方向性に関して、今までとは異なる意見を持つであろうことだけは言える。Quantic Dreamはまたしても銃をバンバン撃ったり、暴力犯罪を犯したり、薄着の女性だけがゲームでないことを証明した。Quantic Dreamの開発チームは、ちゃんとゲームを作れば、数年経っても忘れがたい体験を生み出すことができると証明している。それだけでも、最高のゲーム体験を提供し続けようとするゲーム業界が大好きだし、『Beyond: Two Souls』はその最高の例である。

GameSpot 9.0/10

良い点:
・徐々に個性が明確化する描き込まれたキャラクター
・人間の凋落を掘り下げる地に足の着いた物語
・Jodieの苦境にプレーヤーを引き込む操作性
・望むようにJodieとAidenを発展させることができる選択

『Beyond: Two Souls』は引き込まれるアドベンチャーで、超自然要素に埋もれてしまうこともない。怯える少女から自信満々の大人へと成長するJodieの成長物語には魅了されるし、彼女の苦境に参加するにつれて感情移入させられる。物語最大の欠点は、ドラマチックな場面の扱いだ。過剰な音楽が感情を無理強いしすぎるきらいがあり、これは素晴らしい演技だけで充分なことを考えると非常に残念だ。一流の演技によってキャラクターたちには真実味が備わり、その表情も台詞無しで感情が伝わってくるほどだ。『Beyond: Two Souls』は物語とメカニックをいとも簡単に融合させており、若き女性とその異常な人生に夢中になるだろう。

Hardcore Gamer Magazine 4.5/5.0

『Beyond: Two Souls』は、David Cage氏のビジョンに最も近い作品だ。「インタラクティブ映画」という単語は良く使われるが、実際にそう感じさせてくれる初めてのゲームである。社会的文脈と超自然要素のバランスを巧みに取り、ありがちなビデオゲームのお約束には屈せず、成熟した思慮深い物語であり続けている。辛らつでスリリング、時には恐ろしくすらある。『Heavy Rain』よりもいわゆるゲームプレー要素を廃しており、そこを不満に思う向きもいるかもしれないが、優れた物語に焦点を絞ったQuantic Dreamは賞賛されるべきだろう。全てのゲームが『Beyond: Two Souls』のようになれるわけでも、そうあるべきでもないが、ビデオゲームがストーリーテリングの強力なデバイスになれることを証明した特別な体験であることに変わりはない。

GamesBeat 88/100

『Beyond: Two Souls』ほど感情を揺さぶられたビデオゲームには殆ど遭遇したことがなく、最初から最後まで楽しめる仕上がりだ。操作性とゲームプレーは面倒で、退屈になることもあるが、優れた物語や掘り下げられたキャラクター、プレーヤーの感情移入度と比べると些細な問題だ。

JodieとAidenがこれほど風変わりで深みのあるキャラクターなのは、プレーヤーが彼らとしてプレーするからではなく、魂を共有して彼らになるからなのだ。

ZTGD 8.0/10

良い点:
・最高の物語
・戦闘メカニック
・素晴らしいビジュアル
悪い点:
・没入感を削ぐアクション
・無駄に長いエンディング
・一部の貧弱な演技

『Beyond: Two Souls』は、映画とゲームの境界線を曖昧にするというDavid Cage氏のビジョンをこれまで以上に具現化したゲームだ。欠点とも無縁ではなく、全体のクオリティには随分とムラがある。だが、それでもQuantic Dreamのようなゲームを作るデベロッパーは殆ど存在しないし、『Beyond: Two Souls』は最後まで体験する価値のある面白い物語を提供してくれている。望んだほど感情を揺さぶられることはないかもしれないが、今世代の他のどのゲームよりもエモーショナルであることは間違いない。

Polygon 8.0/10

『Beyond: Two Souls』によって、Quantic Dreamはストーリーテリングの荒削りな部分をほぼ全て洗練させている。だがその結果として、物語自体がそれ単体で判断されるべきものとして浮き上がってしまった。チャレンジや探索といった、いわゆるゲームプレーの殆ど全てを剥ぎ取ることで、物語の重要性はとてつもなく大きくなった。ストーリーテリング手法の磨き上げに全力を注いだ開発チームの努力には嬉しくなるが、物語自体も磨き上げてくれていたらと願わずにはいられない。

games(TM) 8.0/10

全てのビデオゲームが『Beyond: Two Souls』に倣う必要はない。だが、このようなゲームの存在に感謝すべきだろう。情熱を持った作り手と、ビデオゲームの力を信じるパブリッシャーによる、欠点はあるが重要な物語である。

Game Revolution 4.0/5.0

『Beyond: Two Souls』は、メカニックと物語に欠陥を抱えているとはいえ、ビデオゲームにおける新たなレベルの演出を目にするためだけであっても、プレーされるべき特別なゲームだ。Telltaleの『The Walking Dead』ほど巧みではないものの、『Beyond: Two Souls』もそれほど引き離されているわけではなく、映画的な物語主導型ゲームの最先端を行くデベロッパーとしてのQuantic Dreamの地位を確立するだろう。

Game Informer 7.75/10

コンセプト: David Cage印の物語主導型デザイン・フォーミュラを用いて奇妙なオカルト・パワーを持つ少女の物語を語る
グラフィック: フェイシャル・アニメーションは史上最高。エレン・ペイジはまるで本物のようだ
サウンド: エレン・ペイジとウィレム・デフォーを中心とする声優陣は、『Heavy Rain』の棒読みから大幅な改善だ
プレー性: QTEへの変更は気に入ったが、型にはまったアクション・ゲームを模倣しようとする場面ではつまづいている
エンターテイメント性: 素晴らしいがストレスが溜まる。Quantic Dreamの強みを完璧に生かしているとはいいがたいが、それでも感動的な場面が多い
リプレー性: 高め

大作風見せ場よりも感情的な芯に焦点を絞ってくれたら嬉しかったが、それでも私は衝撃的な最後の1時間には唖然とさせられた。最後、プレーヤーは真の意味で深い選択をし、その結果を見守ることになる。複数のエンディングはどれも完全なハッピーエンドではなく、どれもパワフルな出来だ。私は、『Beyond: Two Souls』をそう記憶するつもりだ。素晴らしいが、欠陥がある。

EGM 7.5/10

あまりに焦点の定まらない脚本のせいで、『Beyond: Two Souls』の物語がアクセル全開になることは一切ないが、David Cage氏の最新作は、彼独特のインタラクティブ・ストリーテリングのファンならば、チェックする価値があるだろう。

GameTrailers 7.2/10

その物語とプレーヤーの果たす役割に重きを置いているゲームのわりに、『Beyond: Two Souls』はプレーヤーに傍観者気分を味合わせてしまう。グラフィックやアクション、演技のお陰で、JodieとAidenの旅路は最後まで見守る価値のあるものとなっているが、幽霊ドッキリとより確立されたゲームや映画へのオマージュに覆い隠された勿体無さに失望せずにはいられないだろう。

GamingTrend 65/100

良い点:
・驚異的な技術力
・安定して素晴らしい演技
・ビデオゲームにしては良く出来た物語・・・
悪い点:
・・・・だが、それではもう充分ではない
・プレーヤーの関与は最終的に無意味
・安易な感情トリックを用いる

全体的に、『Beyond: Two Souls』の物語はビデオゲームにしては悪くない。考えてみると、これは実に悲しい言い回しだ。ビデオゲームにはより優れた物語に値するが、それはこのゲームからは得られない。確かにQuantic Dreamは通常なら映画でしか扱われることのない題材に取り組んでいるものの、優雅さ、繊細さ、品が欠けている。技術的には素晴らしく、これほどまでのグラフィックやフェイシャル・キャプチャーは殆ど見たことがないレベルだが、ここまで物語に重きを置くなら、その出来が素晴らしくなければならない。率直に言って、良い出来ではないのだ。

IGN 6.0/10

良い点:
・エレン・ペイジの素晴らしい演技
・美しい世界
悪い点:
・重要に感じられない選択
・まとまりのないプロット
・貧弱な戦闘メカニック

シーン一つ一つを見ると、『Beyond: Two Souls』は充分素晴らしい出来で、エレン・ペイジの驚異的な演技がその立役者だ。だが、ビデオゲームでここまで傍観者気分を味わったのは初めてで、私の選択や行動が単なるオマケにしか感じられないのだ。『Beyond: Two Souls』は印象的な体験だが、優れたビデオゲームではない。エンド・クレジットを眺めながら、あと8時間半ほど短い映画版なら良かったのに、という気持ちにさせられてしまった。

Eurogamer 6.0/10

2010年と違い、インタラクティブ・ドラマも珍しくなくなっている。インディ・シーンでは、『To the Moon』『Gone Home』『Thirty Flights of Loving』といった、実験的スタイルを用いた物語主導型のゲームがブームだし、テレビ・ドラマとコミックを目を向けた『The Walking Dead』は、力強いキャラクター、強固な脚本、興味深い状況といったシンプルな劇的美点の価値を証明した。バカ・アクション『Asura’s Wrath』ですらこのジャンルに参戦している。

『Beyond: Two Souls』のアプローチは、前述の作品と同等に有効だ。しかし、映画スター、モーション・キャプチャー技術、黒枠といった、映画のように見せるための高価な努力を費やしたからといって、より有効なアプローチになるわけでもないのである。David Cage氏と彼の夢には制限が必要なのかも知れない。とっ散らかった身の程知らずなこのゲームに、ソニーの白紙小切手が強いることができなかった制限が。

Destructoid 5.0/10

『Beyond: Two Souls』に対する不満が数多くあるが、何よりもとにかく退屈なのである。社会不適合者のように、『Beyond: Two Souls』は心があるような振りをする術を心得ているものの、プレーヤーとの繋がりを形成する感情的深みが全くないのである。登場人物たちは微笑み、泣き、その時の感情を伝えてくれるが、薄っぺらな演出と行き詰った物語のせいで彼らのパントマイムには全く説得力がない。

それこそが『Beyond: Two Souls』――パントマイムだ。意味ある旅路を装った幼稚な演劇、情熱と痛烈さの退屈な幻想。パントマイム以外の何物でもない。

酷く退屈なパントマイムである。

Edge Magazine 5.0/10

過去の過ちへの反省が『Beyond: Two Souls』に反映されていることを考えると、非常に残念だ。『Heavy Rain』よりもはるかにシステム的に多様化しており、物語にも真実味がある。にもかかわらず、このゲームには殆ど緊張感がない――失敗は殆ど罰せられず、まず重要ではないことが原因だ。エモーショナルではあるが、プレーヤーではなく傍観者として感じるだけ。Quantic Dreamはかつての癖に再び頼るクライマックスでは、ボタンを連打して超自然嵐の中を進んでいくのだから、何かを感じろという方が無理だろう。Quantic Dreamの賞賛すべき夢――メカニックとストーリーテリングを融合させ、ビデオゲームを更なる感情的高みへと昇華する――にはまだ手は届いておらず、写実的な涙の川では埋め合わせにならないのだ。

Joystiq 2.5/5.0

『Beyond: Two Souls』は、身代わりと覗き見の中間辺りに存在するゲームだ。異種の自由を謳歌するこの世のものならぬ存在に付随した1人の人間の考察である。『Beyond: Two Souls』はゲームと映画両方の言語を用いているが、大抵は大作映画風の見せ場を捨て、主人公の人間性を強化する些細なジレンマに焦点を当てている時が一番興味深いのだ。それ以外、プレーヤーは幽霊物語の幽霊にすぎない。安っぽい恐怖演出が必要になった時だけお呼びがかかるのだ。

Video Gamer 4.0/10

良い点:
・素晴らしいビジュアル
・一部の優れたシナリオ
悪い点:
・恐ろしくベタ
・物語に参加している気がしない

物語の問題点はゲームプレーにも及んでいて、Aidenのパワーは物語との整合性が取れておらず、場面場面におけるプレーヤーの干渉が極めて一本道なのだ。ストーリーテリングに引き込まれて入ればそれでも良いのだが、本作は違う。光っている部分もあるが、物語が売りのゲームならば、その物語は優れているべきだろう。この物語は優れていないし、『Heavy Rain 2』を期待するとガッカリするだろう。

Metro GameCentral 4.0/10

良い点:
・フェイシャル・アニメーションと背景両方の驚異的なグラフィック
・主演エレン・ペイジの素晴らしい演技
悪い点:
・馬鹿馬鹿しくトーンが一貫しない物語と底の浅いキャラクター描写
・本当の意味でのゲームプレーが殆どない
・そうではない振りをしているが極めて一本道

ビジュアルは驚異的だが、ストーリーテリングに固執したゲームにもかかわらず、馬鹿馬鹿しいプロットと書き込み不足のキャラクターではゲームプレーの少なさの埋め合わせに全くなっていない。