2013年10月26日(土)02時08分

『Batman: Arkham Origins』海外レビュー

14107.jpg

『Batman: Arkham Origins』の海外レビューです。

  • 機種: PS3/Xbox 360/Wii U/PC
  • 開発: Warner. Bros Games Montreal
  • 販売: Warner Bros. Interactive Entertainment
8.7/10 GameTrailers
『Arkham Origins』には『Arkham City』のような驚きは存在しないが、バット・ファンにとって変わり映えしないのはそれほど悪いことではないだろう。オープンワールド・ゲームとしては、移動手段としての乗り物がない点と、時間帯と天候が一切変わらない点がマイナスだし、パズルやボス戦を含むシングルプレー・キャンペーンは、とても楽しめる一方で過去作にかなり類似している――時にはヴィランの顔ぶれまで同じだ。とはいえ、戦闘のクオリティ、登場人物たちの多種多様な台詞、豊富なコンテンツのお陰で、今回のゴッサムも実に楽しめる訪問地となっている。他の開発チームがいじってもびくともしない『Arkham』シリーズ・フォーミュラの強固さを『Arkham Origins』は証明しているが、もしシリーズが次世代機でしがらみからの脱却を望むなら、このベテラン・バットに新たな芸を仕込む必要があるだろう。
86/100 GameFront
良い点:
・戦闘、プレデター・ゲームプレー、そしてやることが詰まった広大なオープンワールドまで、『Arkham City』の凄い部分は全てそのまま残されている
・Roger Craig SmithとTroy Bakerはバットマンとジョーカーを見事にこなしている
・バットマンだけでなく、驚くべきことにジョーカーのパーソナルな物語にまで深く踏み込んだ物語
・戦闘のたびにスコアが付くのは最高で、シリーズに最初から備わっているべきだった
・ファスト・トラベル・システムがより広大になったゴッサムの移動を容易に
・改善の余地はあるものの、ケース・ファイルはバットマンの捜査スキルを掘り下げる上手いやり方だ
・最高のボス戦
悪い点:
・追加要素はどれも些細なもので、全体が『Arkham City』の焼き直しに感じられる
・「目的地で戦闘/非武装化/破壊/解除/収集して、次の目的地で同じことを繰り返せ」というサイドクエストが多すぎる
・非常にユニークで、バットマンかロビン使用時にはポテンシャルを感じさせるが、最終的にはぎこちなく余計に感じられるマルチプレー
・サイズ自体は増しているにもかかわらず、追加された建造物が生かされていないため、必要以上に広く感じられる

『Batman: Arkham Origins』は素晴らしいゲームで、シリーズの名に相応しい。しかしながら、無難なゲームであることは否めない。Rocksteadyが築き上げた強固な土台の強みに頼り、塗装し直してデコレーションを加えただけなのだ。だからといって『Arkham Origins』が『Arkham City』と肩を並べる出来にないというわけではなく、むしろその逆だ――楕行飛行のせいか、バットマンは多少高度を下げたかもしれないが、それでもライバルのはるか上空を飛んでいるのである。

8.5/10 Game Informer
コンセプト: バットマンのジョーカーとの初遭遇を描く前日譚
グラフィック: ゴッサムは驚異的な建造物で、歴史を感じさせる造りは目の保養になる。ドラマチックなストーリー展開は息を呑むカットシーンで描かれる
サウンド: ゲーム・サイトのニュースを読まない人は、声優陣が変わったことに気付かないだろう。Troy BakerとRoger Craig Smithは、寸分の隙もない演技で象徴的な声を再現している
プレー性: 『Arkham City』の殆どゲームプレーをリサイクル、もしくは多少違った形で提示
エンターテイメント性: ジョーカーのオリジンがハイライトだが、雑魚チンピラをボコボコにするのも最高に楽しい
リプレー性: 高い

『Batman: Arkham Origins』はRocksteadyの傑作の延長線上にあるが、新機軸は一切ない。若きブルース・ウェインと同じように、巧みさには欠けているし、戦闘にも変化はないが、それでも本気を出せば凄まじいショウを見せてくれる。ジョーカーがスポットライトに姿を現すと、止め時が見つからなくなるだろう。

8.0/10 Video Gamer
良い点:
・業界最高の戦闘システム
・素晴らしいバットマンのオリジン物語
・ゾクゾクするようなバットマンの見せ場が盛り沢山
悪い点:
・新鮮味を感じない

細かな問題点はあるものの、『Batman: Arkham Origins』は今世代最高峰フランチャイズの一つに舞い戻る新たなチャンスを与えてくれる。結局のところ、本作はかなり好きなバンドによるカバー曲のようなもの。オリジナルを超えることはないかもしれないが、それでも歓迎すべき存在なのである。

4.0/5.0 Games Radar
良い点:
・驚くほど面白い物語
・洗練されたゲームプレーと非常に楽しい戦闘
・豊富なボリューム
悪い点:
・バットマンの新しい声優は退屈
・妙に空っぽに感じられるゴッサム
・一部のセクションの貧弱なレベル・デザイン

多くの面で、『Batman: Arkham Origins』はその舞台となるゴッサムに良く似ている。不自然なほど空っぽだが、あまりに楽しくて大抵の欠点は見過ごせてしまうのだ。

7.8/10 IGN
良い点:
・最高の戦闘
・優れた物語
・強力なボス戦
悪い点:
・空虚な街
・難易度が低い

バットマンのゲームはピザのようだ。大して良い出来でなくとも、なかなか美味いのである。『Arkham City』との比較では、新たなアイデアに欠け、勝利ボタンを用いた『Arkham Origins』は多少失望させられる出来で、トリロジーで最も面白味のないゲームに落ち着いている。とはいえ、素晴らしいフリーフロー戦闘とプレデター・テイクダウンに舞い戻る言い訳としては、悪くない物語である。

7.8/10 AusGamers
良い点:
・過去作に忠実
・繋ぎのゲームであることは明白だが、洗練されていて楽しめる
・最高の戦闘シナリオ
・豊富な隠し要素
・幾つかの嬉しいコミック・ファンへの目配せ
悪い点:
・バットマン基準で考えても恐喝と拷問を美化し過ぎている
・勿体無さが残るゴッサム
・Rocksteadyのような一貫性に欠けるデザイン

様々な欠点はあるものの、『Batman: Arkham Origins』はその冠に相応しい仕上がりだ。本作の長所は過去作が更に上手くやってのけていたのだから、否定的に捉えるのは容易だろう。しかし、仮に過去作が存在しない世界であれば、本作は余裕でバットマン・ゲームの最高傑作になっていたはずだ。好意的に受け止めるなら、『Batman: Arkham Origins』はRocksteadyが次世代機で真のスペシャルなゲームを発表するまでの間、ファンを繋ぎ止めつつ、フランチャイズの露出を維持するための小銭稼ぎということになる。それが大作ゲーム業界の胡散臭い現実だが、控えスタジオがこれほど手堅いゲームを出してくれるなら、ラッキーというものだろう。

7.5/10 Machinima
良い点:
・みんな大好きなコンバットは相変わらず絶好調
・物語は軌道に乗るまで時間がかかるが、キャラクター描写は素晴らしい
悪い点:
・新要素が大してプラスになっていない
・マルチプレーは悪くないが、バラエティがない

Rocksteadyが上げたハードルは高く、Warner Bros. Montrealは高い期待に応えなければならなかった。なんにせよ、序盤は改善の余地があるとはいえ、彼らはダークナイトの称号に相応しい手に汗握るアドベンチャーを提供することに成功している。頑固で傲慢なバットマンはシリーズにとって完璧なパーフェクトな延長線上にあり、ファンのコスプレ・ヒーロー物への欲求を満たしてくれるはずだ。

7.5/10 NowGamer
良く出来てはいるが物足りない『Arkham』シリーズ最新作で、真の続編というよりもアップデートに感じられる。
7.0/10 CVG
良い点:
・バットマンになるのは相変わらず楽しい
・やることだらけの雪化粧のゴッサム
・ごく稀に垣間見える閃き
悪い点:
・無難過ぎる
・あまり面白くないオンライン・モード

夜の支配者は相変わらずバットマンだが、過去作を忘れられないものにしたエッジが欠けている。

7.0/10 games(TM)
Rocksteadyの遺産は『Batman: Arkham Origins』の中に息づいており、それだけでもプレーする価値はある。『Asylum』や『City』と同じようにプレーヤーに力を与えてくれる。だが、『Asylum』から『City』への進化に似たものを期待していたなら、失望させられるだろう。それでも強力な模倣ではあり、必須であろうマン・オブ・スティールの到着まで、我々を繋ぎ止めておいてくれる筈だ。
7.0/10 Eurogamer
『Batman: Arkham Origins』は、過去作の要素――戦闘、移動、ちょっとしたステルス・エリア、オープンワールド・パズル、そしてサイド・ミッション――を無難に再現しているが、それ以上ではない。アーカムにバットケイブがあったり、博物館にサメを見つけたりといった瞬間がないのである。開発チームは素晴らしいオモチャを壊さないことに集中しすぎたのか、それとも締め切りがキツかったのか、なんにせよ結果として若干平坦なゲームに落ち着いている。

とはいえ、『Batman: Arkham Origins』で一つ確実となったのは、平凡なバットマンですら、殆どのゲームの最高潮より優れているということだ。

7.0/10 Polygon
『Arkham Asylum』と『Arkham City』はその野心で私を驚かせてくれたが、『Origins』は過去作の長所を維持するだけで満足し、独自性を打ち出すことができていない――もしくは、そのシステムが何故機能したのかを完全には理解していない。強固な土台の上に築き上げられてはいるが、世界最高の探偵を更なる高みに連れて行ってはくれない。
6.5/10 EGM
無数の技術的問題点、ガジェットの酷いバランス、そして対戦マルチプレーの不必要な追加など、『Batman: Arkham Origins』はRocksteadyの過去作からの大幅な後退である。
6.0/10 GameSpot
良い点:
・動き、フリーフロー戦闘、ステルス・メカニックは最高に強固
・素晴らしい見せ場とキャラクターを上手く使った物語
悪い点:
・ゲームプレーに匹敵するような驚きや革新性がない
・マルチプレー時のキャラクターがイライラするほど弱く感じる

『Batman: Arkham Origins』は極めて予定調和なゲームだ。『Arkham』シリーズの新作に期待するそのものを提供してくれるが、シリーズを進化させる要素は一切存在しない。そのせいか、実証済みのフリーフロー戦闘とプレデター・メカニックもルーティーン化してしまっている。『Origins』は過去2作のお膳立てをするといういう意味で体験する価値があるが、同時に過去作の陰にすっぽり隠れてしまっている。