2014年02月15日(土)11時06分

『Gone Home』開発元が語るPCインディ市場の現実

gone-home.jpg

昨年PCでリリースされた『Gone Home』は、その思慮深いストーリーテリングが高い評価を受ける一方で、一部のユーザーからは「価格が高すぎる」「ただ歩き回るだけでゲームですらない」といった批判も挙がっていた。

開発を手掛けたThe Fullbright CompanyのデザイナーSteve Gaynor氏が当時を振り返り、『Gone Home』が万人受けしないことは予想していたものの、あそこまでの反発は予想外だったと語っている。

Steve Gaynor: 人々は時折、自分の意見について非常に熱くなることがある。そういう面で驚きではあるが、特定のグループに参加するための方法の一つに過ぎないんだろう。単に「これが好き」とか「これは嫌い」というんじゃなく、こういうゲームは大好きだが、ああいうゲームは全く駄目だとするグループに、自分を帰属させる感じだね。それも大きな要素の一つだと思う。一個人が単に「俺はこう感じている」と発言するだけじゃなく、自分がこの大きなコミュニティや議論、スレッドなどの一部になった時、人々はより極端な意見を言うようになってしまうんだ。

批判で最も多かったのは、その価格を正当化するほどのボリュームが不足しているというものだった。

Steve Gaynor: 確かに短い。どれだけ探索するかにもよるが、2、3時間で20ドルだ。金を出す価値はないという人もいた。仰るとおりで、と言うしかないだろう?我々はSteamのセールを念頭に置いて価格を付けた。価値ある体験だと思ってもらえるなら、客観的に見て公平な価格にしたつもりだよ。しかし、買おうか迷っている人にとっては、発売から数ヶ月で10ドルになる。ホリデー・セールなら5ドルとかだね。それがオンライン・ダウンロード市場の今の現実なんだ。相対的に言えば、フル・プライスを払う人はそう多くない。

あくまで一つの配給チャンネルに過ぎないSteamが価格決定にそこまでの影響力を及ぼすという事実を、Gaynor氏はそれが現実であるとして受け入れている。

Steve Gaynor: Steamでゲームを売るとなったら、売り上げの75%以上はSteam経由、それもセールからになることは良く知られているから、Steamセールのことを考えて価格を設定する必要がある。ニワトリが先か卵が先かという話だね。

数が出るのは全てそこなんだ。10年もすれば、Steamセールをそこまで考えなくても良くなるかもしれない。5年、6年、7年前は、アプリの存在感はほぼゼロだった。それが今では、モバイル向けに何か作るとなったら、iTunesでどう売るか考えなければいけない。プロモーションの方法や価格設定を考える必要がある。Steamは極めてポジティブな存在だし、過去10年間でインディ・ゲームに起きた最も重要な出来事だろう。その客層にアクセスするトレードオフとして、セールス・プラットフォームとどのようにやり取りするか考えることが不可欠なんだ。

[ソース: Games Industry]