2014年07月12日(土)07時40分

PS4が日本市場で振るわない理由をSCEが分析「あのコンソールが欲しいと思わせる訴求力がない」

UKではコンソール市場最速の売上を記録するなど、欧米市場ではPS2のペースを上回る成功を謳歌しているPS4だが、日本市場では滑り出しこそ好調だったものの、その勢いは長続きせず、現在はPS3を僅かに上回る程度に落ち着いている。

日本でも順調だとしながらも欧米市場との比較では振るわないと認めるSCE社長Andrew House氏は、その原因に日本のゲーマーにアピールするゲームが欠如していることと、ゲーム以外の使い道があまりないことを挙げている。

Andrew House
日本のパブリッシャーやデベロッパーが生み出すコンテンツの波のようなものが、まだ存在していないという事実は認識している。私はこれを一時的なものと考えている。パブリッシャーやデベロッパーがPS4プラットフォームに対して熱心なのは確かだし、日本以外の市場でPS2を上回るペースの成功を収めているのを見た後なら尚更だ。そこから日本の人たちがワクワクできるゲームが生まれてくるはずだが、残念ながら他の市場よりも少し遅れている。

理由はともあれ、我々がPS4を売り込んでいる時、日本のパブリッシャーやデベロッパーをなかなか説得することができなかった。PS3の居心地が良いことも関係しているだろう。日本のコンソール市場の健全性を巡る懸念が僅かに存在したことも事実だ。しかし、その点に関しては事態を好転させることができたし、優れた没入感の高いゲームで世界市場を狙いたいパブリッシャーにとって、PS4こそ最適のコンソールであると我々は示してきた。

sce-house.jpgAndrew House氏

欧米ではNetflixやAmazon Instant Videoといったストリーミング・サービスが既に大人気となっており、それがPS4やXbox Oneを購入する理由の一つにもなっている。だが、事情の異なる日本では、ゲーム以外の訴求力が存在しないとHouse氏は語る。

Andrew House
言い訳のように聞こえるのは本意ではないが、日本に住んでいて気付いたことだ。

PS4を購入する第一の理由は、最高のゲームの数々にある。次に間違いなく起きていると考えているのは――これは恐らく他のどの地域よりも欧州において顕著だと思うが、プラットフォームのライフサイクルの初期段階において、コア・ゲーマーだけではない幅広い客層にアピールしている点だ。その要因の一つと言えるのが、これは我々がPS3でも尽力したことだが、TVサービスの追従といった、購入を推奨する第二の理由の存在が挙げられる。

アメリカのPS4ユーザーに目をやると、最もアクティビティが活発なのは当然ながらゲームだが、NetflixやAmazon Videoなどの存在も大きな要因となっている。それは、このデバイスを購入する第二の理由が既に存在することを意味している。

一方で日本市場に目をやると、様々な理由から、ストリーミング・サービスの立役者となる存在がまだ現れていない。真新しいサービスの台頭を許さない映画やテレビのコンテンツ・ホルダーが元々保守的だという点も、もう一つの要因だろうと思う。

時が経てば、日本のパブリッシャーやデベロッパーから最高のゲームが登場するはずだ。それがまず一つ。次に、これが多少我々の足枷になっているのだが、日本のエンターテイメント業界を取り巻く様々な構造的理由から、その第二の使い道が生まれていないことだ。その二つが絡み合っている。

PS4のシステム・アーキテクトMark Cerny氏も、今は我慢の時だとしている。

Mark Cerny
あのコンソールが欲しいと思わせる訴求力がない状態だ。日本のパブリッシャーが興味深いタイトルをリリースし始める1、2年後になれば、その辺をより深く理解できるようになるだろう。

ソース: Eurogamer

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