2016年12月06日(火)08時05分

『人喰いの大鷲トリコ』海外レビュー

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『人喰いの大鷲トリコ』の海外レビューです。

  • ジャンル:アクション・アドベンチャー
  • 機種:PS4
  • 開発:SCEジャパンスタジオ/gen DESIGN
  • 販売:SIE
必携 Eurogamer
『Ico』と『ワンダと巨像』の後継作は、その血筋に応えることができたのだろうか?それ以上だ。
良い点:
・現実的な関係性
・トリコをペットにしたい、お願い
・息を呑む世界
・素晴らしいデザイン
・芸術的感動を与えてくれる
・本当に発売された
悪い点:
・攻略法の発見に長い時間がかかるかも
・指示通り動かないことのあるトリコ

可能な限り多くのフィーチャー、モード、オプション、コンフィグを盛り込もうとするデベロッパーだらけの業界において、『人喰いの大鷲トリコ』にはアップグレードもレベル制も追加マップもRPG要素もない――一人の少年と一匹の怪物、そして彼らを取り囲む広大な世界だけのほぼ孤独な体験であるにもかかわらず、その他全てを凌駕しているのである。市場としてのビデオゲームは『Call of Duty』の売上に頼り、宣伝と前評判を通じて業界全体に光を当てようとするが、媒体としてのビデオゲームには『人喰いの大鷲トリコ』に値するのである。

あらゆる意味で実に美しい。

5.0/5.0 Hardcore Gamer
『人喰いの大鷲トリコ』は、Team ICOの最高傑作だ。過去作から学んだこと全てを生かすことで、彼ら最高のアドベンチャーを作り出すことに成功している。トリコの物語には悲しみと喜びがあり、彼らの作品を楽しんだことがある人なら、今すぐに体験すべきものだ。未経験者は探索やパズルに開かれた心で挑むべきだが、そうすればPS4最上のゲーム体験が報いてくれる。そのスケール感は唯一無二だし、グラフィックはコンソール史上最高だ。細かな欠点は存在するが、それらが本作を傑作以下に貶めることはない。
本作に感情移入しまくっていた私は、プレー中に時間の流れを見失ってしまった。それほど長いゲームだとは思わないが、プレー時間はロジックやパズルの理解度に依るだろう。だが、1時間で終わっていたとしても問題ではない。深遠で意義深く、力強いゲームだからだ。内省的かつ独創的で、実に美しい。上田氏の過去の傑作よりも賛否が分かれるかもしれないが、だからといって傑作ではないということにはならない。このゲームをプレーしよう。たとえ大嫌いになったとしても、ゲームの可能性についての視野が広がるはずだ。
9.0/10 ZTGD
良い点:
・本当に生きているように感じられる架空の生物、トリコ
・多くの驚きと感動的場面を備えた最高のペース配分
・手応えと楽しさのバランスが絶妙な見事なステージとパズル・デザイン
悪い点:
・一部エリアで目立つフレームレートの低下
・厄介に感じることのある状況依存操作
・狭い空間で奇妙な位置に固定されることのあるカメラ

『人喰いの大鷲トリコ』は待った甲斐があるという言い方ほど控えめな表現は存在しないが、何の躊躇もなく私は待った甲斐があると断言できる。タイトルにもなっているトリコという驚愕の生きたクリーチャーが、単なる優れたパズル・プラットフォーマーにもなりえた作品を、私の新たな相棒にもう一度挨拶するためだけに間違いなく何度もプレーすることになるであろう、真の古典足らしめているのである。

9.0/10 GameSpot
良い点:
・驚異的なアニメーション
・注意深さの大切さを教えてくれる抑制の効いたパズル
・息を呑むレベル・デザイン
・緊張感と感動的な場面がてんこ盛り
・忘れがたい関係性を描く
悪い点:
・基本ボタン操作表示が最後まで続く
・フレームレートの低下

物語の終わりに本を閉じると、再び開いてもう一度物語を解き放たずにはいられない。プレーヤーが乗り越える試練には両キャラクターへの感情移入を喚起されるが、トリコが引き出す感情こそ、次こそはトリコに相応しい忍耐強くて有能な相棒になりたいと思わせるてくれる。

9.0/10 Video Gamer
良い点:
・素晴らしいトリコ
・素晴らしい関係性
・美しい風景とライティング
悪い点:
・トリコに指示を与えるのは悪夢

『人喰いの大鷲トリコ』の厄介な操作性や奇妙なカメラ、グリッチを許容できない人もいるだろう。そんなことは気にしないという人たちは、ゲーム史に残る関係性を体験することになる。

良い点:
・忘れがたい場面
・広大な環境、壮大なスケール
・関係性とゲームプレーの融合
悪い点:
・厄介でムラのある操作性
・不安定なフレームレート
・テンポが悪い中盤

『人喰いの大鷲トリコ』は、バカでかい期待に見事応えてみせた。トリコと少年の物語は深遠で、彼らの結び付きに根差した美しく感動的な旅路となっている。

9.0/10 NZGamer
全体としての完成度が高い、感動的な旅路。
良い点:
・真のユニークな体験
・あらゆる意味で素晴らしいトリコ
・感動的な物語
・楽しい移動パズル・ゲームプレー
悪い点:
・雑でバグの多い操作性とカメラ
・不安定なパフォーマンス

『人喰いの大鷲トリコ』は多くの面で類稀な偉業だ。物語は抑制が効いており美しい。驚異的で謎めいた世界。トリコはビデオゲーム史に残るキャラクターとなるはずだ。プレーヤーは本作を存分に堪能するはずだが、それには代償もある。パフォーマンスはあまり安定しておらず、操作性を苦痛に感じることもある。トリコは他のゲーム・キャラクターのように操作できず、本物の生きた動物のように振る舞うため、忍耐力も必要になるだろう。そうした点を許容すれば、唯一無二の体験をすることができるし、その価値は十分すぎるほどにある。

4.5/5.0 Games Radar+
良い点:
・ゲーム史上最高のAIコンパニオン
・神話に満ちた美しい世界
・謎めいた息を呑む物語
悪い点:
・屋外で目立つフレームレートの低下
・雑な操作性
・たったの一度もうんちしないトリコ

類稀なコンパニオンが登場する、感動的なアドベンチャーだ。フレームレートに問題を抱えているものの、この素晴らしいゲームを最後までプレーする妨げにはならないはずだ。

8.5/10 Destructoid
Team Icoのこれまでの作品と同様に、『人喰いの大鷲トリコ』について話し過ぎるとネタバレになってしまうのだが、分析する時間はたっぷりとある。今断言できるのは、本作は彼らの最高傑作ではないものの、上田氏のようなディレクターは極めて珍しく、我々のためにも、彼がゲームを作り続けてくれることを心から願うということだ。
85/100 GamesBeat
ソニーが完成に漕ぎつけてくれたことを嬉しく思う。ファンの期待をよそにキャンセルすることも可能だったはずだが、Team Icoを信頼し、『人喰いの大鷲トリコ』にファンを驚かすチャンスを与えたのだ。

完成した製品は、2016年のゲームには感じられない。その世界への没入を誘う、奇妙なアドベンチャーだ。私は大いに気に入ったし、Team Icoの過去作の大ファンなら、誰もが本作を楽しめるだろう。

8.0/10 Game Informer
コンセプト: 『Ico』と『ワンダと巨像』のアイデアに、少年と怪物の素晴らしい絆でくくる
グラフィック: トリコの生きているかのような動きと表情が主役だが、環境にも見入ってしまう。フレームレートの低下には気が散る
サウンド: 獣のような唸り声と鳴き声がトリコに真実味を持たせている。サウンドトラックも重要な場面を強調
プレー性: 少年を操作するプラットフォーミングは粗削りに感じることもあるが、何よりもプレーヤーの指示を必ず聞くわけではないトリコが全体の足を引っ張っている
エンターテイメント性: 本作が結ぶプレーヤーとトリコの繋がりはゲーム史で稀に見る偉業だ。他の部分には問題もあるが、必ず体験すべきである
リプレー性: 控えめ

トリコの頑固さに悪態をついたり、また閉まってる門に呆れたりするたび、私は『人喰いの大鷲トリコ』に失望していった。そうした問題点は本作の長い開発期間が原因かもしれないが、そうだとしても、これほど待たされたことが全くの無駄だったとは断言できない。その開発期間全てが、本作を救った感情的な核に結実しているのだ。『人喰いの大鷲トリコ』はスイッチを押したり裂け目を飛んだりすることが真髄なのではなく、トリコが何か馬鹿なことをした時のプレーヤーの笑顔、トリコが苦しんでいる時のプレーヤーの思いやり、タイミング良くトリコが現れた時の安堵こそが真髄なのだ。それこそが他では体験できないものであり、それだけで『人喰いの大鷲トリコ』はプレーする価値があるのだ。

8.0/10 TheSixthAxis
良い点:
・唯一無二
・感情に訴えかけるほど生きているかのようなトリコ
・過剰に長くない
・今年最高峰のサウンドトラック
悪い点:
・古臭い箇所がある
・万人向けではないゲーム・デザイン
・トリコと狭い空間を扱えないカメラ

『人喰いの大鷲トリコ』は精密に組み立てられているように感じられ、PS4独占タイトルの中でもトップ・クラスなのは間違いない。2016年のトリプルAゲームでは滅多に見られないほどリスキーかつ型破りで、現代ゲームの因習を無視している。完璧には程遠く、多少古臭さを感じさせるものの、唯一無二の体験であることは間違いがなく、上田氏とこの魅惑的な世界が最後にならないことを願うばかりだ。

良い点:
・文句なく素晴らしいトリコ
・息を呑むアニメーションとゲーム・デザイン
・巧みなステージのレイアウト、美しいアートワーク、忘れがたいエンディング
悪い点:
・酷くストレスの溜まるカメラ
・物足りないパズルと不正確な動き
・稀だが深刻なバグ
・通常版PS4における不安定なフレームレート

過去作の水準には及ばないものの、困難に打ち勝つ友情を描く、感情を揺さぶられる美しい物語だ。

8.0/10 Lazygamer
付きまとう不満点とストレスの溜まるペース配分にもかかわらず、『人喰いの大鷲トリコ』は魅惑的なアドベンチャーで期待に応えてくれた。Team Icoは過去2作から学んだこと全てを生かし、たとえ完成までにほぼ10年を費やそうとも、時に途方に暮れるプラットフォーマーに内包された感動的な物語を提供している。
4.0/5.0 USgamer
ビジュアル: ただただ美しい。上田氏のトレードマークでもある
トリコ自身も信じられない出来
サウンド: ここぞというところでのみ控えめな音楽がかかる(終盤には終始耳にすることに)ため、トリコが発する獣的な音でムードや意図を伝えることが可能に
インターフェース: 無粋の極み。厄介な操作性と反抗的なコンパニオンのせいで腹立たしい冒険に
ボリューム: クリアに要する時間は12時間から15間ほどだが、クレジットが流れ出してすぐニューゲーム+(と隠し要素の収集)を始めたい衝動に抵抗するのは難しい

『人喰いの大鷲トリコ』をプレーしていると、『Half-Life』を思い出してしまう。先に進んでいく実際のゲーム部分にはイライラさせられることが山のようにあるのだが、振り返ってみると、幸せな記憶だけが思い起こされるのだ。それは、トリコの驚異的なデザインと、感動的なエンディングに依るところが大きいだろう。だが、勘違いしないこと。トリコとの冒険は髪をかきむしりたくなること間違いなしだ・・・が、我慢強いプレーヤーには苦痛を正当化するご褒美が待っているのだ。

7.5/10 EGM
感動的な物語、謎めいた世界、徐々に強くなっていく少年とトリコの絆は、Team Ico作品のファンを失望させないだろう。しかし、面倒な操作性とグラフィックの不具合のせいで、『人喰いの大鷲トリコ』は万人が楽しめるゲームではなくなっている――とはいえ、どちらにせよトリコは愛くるしい。
7.5/10 Polygon
『人喰いの大鷲トリコ』が自らのスペクタクルに応えることができていたら、と心から思う。多くの人間が用いた簡潔な表現は、「まるでPS2ゲームのように感じられる」というもの――私自身も数か月前にそう口にした――だが、現実はそんなに単純な話ではない。その最高の瞬間には、『人喰いの大鷲トリコ』は現代ハードウェアでしか実現できない偉業を見せ付ける。その最弱の瞬間には、「まるでPS2のゲーム」というだけではなく、特に仕上げの雑な、粗削りなPS2ゲームのようであり、その過去作の遺産を想起させつつも、再現には失敗している。
7.0/10 IGN
『人喰いの大鷲トリコ』の長所と短所の隔たりは凄まじいものがある。疑いようのない美しさや生きているかのようなコンパニオンに対する思い入れを実感させる素晴らしい瞬間があれば、ストレスの溜まる操作性やカメラ・アングルでムードを台無しにしてしまう、不可解な瞬間もあるのだ。とはいえ、私は極めて美しい瞬間の数々を体験するためなら、そうした問題点にも耐えている自分に気付いていた。
3.5/5.0 Trusted Reviews
良い点:
・極めて魅惑的な物語
・驚くほど生きているように振る舞うトリコ
・少年とトリコの魅力的な関係性
・素晴らしい見せ場
悪い点:
・非常に厄介な操作体系
・トリコに指示を聞かせるのが不可能なことがある

確かに、『人喰いの大鷲トリコ』の操作性は極めて古臭く、完全に破たんしていることすらあるが、クリアして2日が経過した今、物語は私の脳裏に刻まれている。Studio Japanはまたしても、少ない言葉で多くを語ってみせている。環境、キャラクター、物語の全てが私を魅了した。操作性にもかかわらず、私はゲームを最後まで楽しむことができた。物語はシンプルだが、なんにせよ力強いものだ。

ゲームプレーを耐えて物語を楽しもう――その価値は十分すぎるほどある。

3.5/5.0 Game Rant
『人喰いの大鷲トリコ』はファン必携のゲームだが、問題を抱えたAIと厄介なカメラが主な原因で、長年に亘る期待の重さに耐えることができていない。
6.5/10 God is a Geek
良い点:
・素晴らしい物語
・トリコと少年の関係性が光っている
悪い点:
・酷いカメラ・アングル
・扱い辛い操作性
・進行を阻害するトリコのAI

世界は息を呑むし、少年とトリコの絆は愛と友情のお手本、物語には引き込まれるが、数多くの技術的問題点が足枷になっているのが非常に残念だ。

6.5/10 CGMagazine
破たんしたゲームプレーと酷いカメラ操作の奥底には、傑作のポテンシャルが眠っている。
グラフィック 4.0: トリコは正に芸術品で、木々や水も同様だが、屋内は往々にして退屈で面白味がない
操作性 2.0: 意図的に鈍く不正確にしているのかもしれないが、だからといってストレスが軽減されるわけではない。酷いカメラに関してはノーコメント
音楽/効果音/ボイスアクト 3.0: 風の音と怪物の唸り声くらい
バリュー 2.5: 苦行は一度きりで十分。物語を最後まで見たら、舞い戻る理由は何もない

ひたすら長引いた開発期間にもかかわらず、私が感じた最大の問題点が、かなり長い期間存在していたであろう、本質的なゲーム・デザインにあったというのは実に興味深い。その雰囲気や瞑想的なテンポに没入し、少しずつ変化していく少年とトリコの関係性に重要性を見出すプレーヤーも確実にいるだろう。私はというと、それだけでは十分ではないのだ。『人喰いの大鷲トリコ』のコンセプトは素晴らしいが、その具現化に苦労しており、物語の土台となっている関係性よりもはるかに面白味のない旅路が出来上がっている。

60/100 GamingTrend
良い点:
・柱となる関係性は素晴らしい
・綺麗な楽曲
・助け合うというゲームプレーは非常に興味深い――
悪い点:
・――それも言うことを聞かないAIキャラクターのせいで常に苦労させられるまでの話
・薄っぺらでぎこちないキャラクターの動き
・耐えがたいことのあるカメラ

『人喰いの大鷲トリコ』の物語は感動的で美しく語られるが、古臭いメカニックの酷い出来が、過去作のような完成度への到達を阻んでいる。

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  • カテゴリ: 海外レビュー タグ: 人喰いの大鷲トリコ