2009年03月20日(金)17時07分

【コラム】Biohazard、原点回帰の必要性

サバイバル・ホラーというジャンルの代名詞的存在であるBiohazardシリーズですが、4以降はシューター要素が重要な位置を占めるようになり、サバイバル・ホラー色が薄れてきています。最新作となるBiohazard 5では、この傾向がより顕著となり、多くのメディアが違和感を感じているようです。

そんな中、今後のBiohazardはどういった方向に向かうべきなのか、IGNがコラムを掲載しています。

Biohazard 5自体は何も問題はない。Biohazard 4が、最高のアクション・ホラーだったのと同じだ。

だが、この最新2作品は少々趣が違うし、サバイバル・ホラーでもないのだ。両作品共に、大量の敵と開かれた屋外に重点を置いている。サスペンスを味わえる瞬間は多くなく、つまり怖くない。命からがら戦っているという感覚が存在しないわけだ。一体何故こうなったのか、そしてカプコンはどうすればルーツへと戻る事が出来るのだろうか?

Biohazard 4では変化は新鮮に感じられ、何より重要な事に、代償として雰囲気が失われる事がなかった。肩越し視点、村や城といった舞台設定、そしてゾンビではない村人など、様々な要素が登場したのだ。だがBiohazard 5では、少し場違いな感じがする。緊迫感、スリル、が失われ、焦点を見失ったかのよう。素晴らしいアクション・ゲームではあるが、Biohazardではないのだ。

ゾンビを復活させる

これはそのままだ。ゾンビは今でも大人気。人気じゃなかった時期などあるだろうか?速度と数が合わされば、圧倒されるほどの恐怖を味わえるという事をLeft 4 Deadが見せてくれている。Biohazardはゾンビを復活させる必要があるし、記憶に残るゾンビを登場させるべきなのだ。Dead Risingのように、数と攻撃性というアプローチを取るのか、徹底して数は少なくするのかはともかく、印象的で手強く、容赦ない存在としてのゾンビを復活させるべきである。

re1.jpgBiohazard 1

動きの鈍いゾンビ、床を這って迫ってくるゾンビは実に趣があり怖いのだ。別に、巨大なミュータント蛾や触手まみれのスーパー・ミュータントが嫌いなわけじゃない。そういう敵も存在して良いのだが、控えめにする必要がある。そういえば、体の部位ごとのダメージを取り入れてはどうか?Dead Spaceのせいで、部位を切り刻むのに飢えてしまった。

結局の所、Biohazard 4の村人たちは、武器を投げたり、梯子を登ったり、驚くほど粘り強い攻撃を仕掛けてくる、知的なゾンビの集団だったわけだ。厳密に言えばゾンビではないのだが、それはもう定義論の領域。Biohazard 6ではゾンビの復活を心から望むが、Biohazard 4と5の戦術性やAIは残すべきだ。

閉所恐怖症感覚をアップさせる

Biohazardの第1作目を思い返してみると、他のホラー映画/ゲームの達人たちと同じように、三上信司氏は幽霊屋敷は恐ろしい場所だという事を理解していたのだ。複数階に及び、死角や廊下が沢山ある屋敷は特にだ。お陰で、カプコンはスクリプトによる恐ろしい瞬間を演出する事が出来た。ゾンビ犬が窓を突き破って入ってきたり、部屋に入った途端ゾンビがいたり。ライティングも論理的にコントロールされていた。部屋の中央に一つだけしか電球がなければ、それだけ影ができ、何かが影の中にいるような気持ちにさせられるわけだ。

これらが、緊張感を生み出す土台となる。音楽を消し、ライトを薄暗くして、プレーヤーを震え上がらせるのだ。村人を撃ち殺していくというのは、しばらくするとホラーの道具としての価値がどんどん薄れていく。計算されたタイミングでのアクションは、コントラストを強調してサウンドを抑えれば、ゲーマーを震え上がらせる事が可能だ。となると、このフランチャイズに欠けている次の要素が浮かび上がってくる。

ライトを消し、カメラを(たまに)固定する

単純に、昼間は夜ほど怖くないのだ。Biohazard 4は、これを上手く利用して時間経過を描いていた。日中に現場に到着し、徐々に夜になっていくのだ。ゲームが終盤に近づくと、より暗くなっていく。だがそれもあまり意味を成さなくなっていた。どちらにせよ、殆どの時間を城の中で過ごす事になったからだ。だが、要点は成り立つ。夜こそ、ホラーの時間帯という事だ。Biohazard 5は、あまりに多くの時間を太陽の下で過ごす事となり、空気感が劇的に失われていた。

カメラ操作は射撃時には最適かもしれないが、緊張感や映画的な効果を減少させる事となった。ドラマチックな演出のために、たまには部屋の隅などにカメラを設置する固定カメラアングルへ戻す事を考えた方が良いかもしれない。

biohazard519.jpgBiohazard 5
難易度をフェアに上げる

ジャンルを問わず、難易度をスムーズに上げていくのは厄介だ。Biohazard 2の経験者が証言するように、このシリーズは難易度に関してはピンキリである。Biohazard 5は、非常に強力なモンスターに頼り過ぎる事がある一方、普通の村人やミュータントはあまりに簡単で、殆ど何の抵抗も受ける事なく通り過ぎる事が出来てしまう。ただ数が多いだけで、特に面白い敵というわけでもない。もっと執拗に追いかけて来て、通り過ぎようとすると掴みかかり、物を投げ付けてくるゾンビなどの敵が見たいのだ。Biohazard 5の敵よりも手応えのある存在にして欲しいわけだ。

Biohazard 5には、過剰なまでに樽が点在しているようにも思える。あまりに多すぎると感じる事もあり、樽の中には銃弾やゴールドが詰まっているのだ。単純に、樽の数を減らして、1つの樽に入っている銃弾やゴールドの数を増やせば良いのではないだろうか?そうすれば、プレーヤーはアイテムを管理せねばならなくなり、「サバイバル・ホラー」のサバイバル部分が戻ってくるのではないだろうか。

協力プレーを限定する

普通、協力プレー・モードは最高だ。誰かと体験を共有するというのは良いものである。だが時には、ゲームの性質が協力プレーと相反する事がある。バイオハザードは正にそうしたゲームで、サバイバル・ホラーはプレーヤーが孤独感と恐怖を感じる必要があるのだ。明らかに、もう1人のキャラクターが常に側にいたり、ソファーで友人と一緒にプレーしていては、こうした感覚を作り出すのは非常に難しい。

理想としては、協力プレーは残しつつも、シングルプレー・キャンペーンはその名の通り、1人のプレーヤーのためにデザインされたものにすべきだ。その良い例がLittleBigPlanetで、ステージの90%は1人のプレーヤーのためにデザインされているが、残りの部分はパートナーがいないと到達出来ないようになっている。

メニューを改善する

Biohazardシリーズでは、メニュー画面は決して強みではなかった。アイテム画面は煩雑で、アクションが途切れる原因となっているし、ナビゲーションも出来が悪い。Biohazard 5にてメニューを刷新してリアルタイムにすると発表された際、我々は大喜びした。今度こそ、カプコンはちゃんとやってくれるのだ、と。

re4.jpgBiohazard 4

残念ながら、Biohazard 5のシステムは、これまでのシリーズのように常にポーズを余儀なくさせられるものよりはアクションに優しい出来ではあるが、それでも直感的ではないし、更に酷い事に、より制限されたものとなっている。少なくとも武器やアイテムの大きさなどを肉眼で確認出来たブリーフケースはなくなり、アップグレード不可の9つのスロットのみとなっている。複数の武器や回復アイテムが必要となる終盤のステージでは、これが大きな問題となってくるのだ。

更に言えば、アイテムを捨てて必要なアイテムを使い、再び捨てたアイテムを使いたい場合など、このメニューシステムは実用的ではない。捨てたアイテムを再び拾う事は不可能なのだ。勿論、パートナーのインベントリーに空きがあるのが理想だろうが、もし空きがない場合、アイテム交換はしっかり考えないと、無駄になってしまうのだ。

リアルタイムのメニューと、OblivionやFallout 3のようなRPG的重量システムを組み合わせたものが是非欲しい所だ。もっと素晴らしいのは、アイテム使用や交換が柔軟に出来るような、より直感的なサークル・メニューを導入する事だ。ついでに、銃弾が切れた銃火器は、回数制限を設けて打撃武器として使えるようにしたらどうだろうか?

[ソース: IGN]

カテゴリ: 業界 タグ: Biohazard 5

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