2009年11月29日(日)12時04分

The Saboteur プレビュー

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Pandemic Studios最後の作品となった箱庭ステルス・アクション、The SaboteurのプレビューがGameSpotに掲載されています。

Pandemic StudiosのThe Saboteurが2007年に発表された時は、当然ながら注目を集めた。ナチスの占拠下にあるパリで、フランスのレジスタンス運動に巻き込まれたアイルランド人の物語というのは、ビデオゲームの設定としては実に魅力的だ。その時代を舞台にしたフィルム・ノワールの影響を受けたThe Saboteurは、街の殆どが白黒で描かれ、部分部分だけが鮮やかに色付けされているという、「シンシティ」ファンが喜びそうな作品だ。今回我々は、発表から3年近くが経ち、遂に来月発売となるThe Saboteurの冒頭部分をプレーする機会に恵まれた。

物語は、パリのモンマルトル周辺の有名な赤線地区にあるキャバレー、Belleからスタートする。殆ど裸のダンサーたちがナチの兵士たちを楽しませている様子が紹介され、しばらくすると本作の主人公である、アイルランド人の荒くれ者Sean Devlinが登場。どうやらSeanは戦争中に辛い目に遭ったようで、友人と写った写真を眺めながらウィスキーをすすり、感傷に浸っている。フランス人のLuc GaudinがSeanに話しかけると、彼はSeanを数週間に渡って監視してきたフランス・レジスタンスのメンバーである事が分かる。最初は嫌々だったものの、LucはSeanを活動に引き入れ、カットシーンが終わると、路地でLucと落ち合ってアドベンチャーがスタートする。

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最初のミッションは、ドイツ軍の燃料貯蔵庫を破壊するというもの。Lucの車を運転してドイツ軍の補給所まで行くと、爆発物を盗み出す事が最初のチャレンジとなる。だがその前に、兵士に襲われているパリの一般市民をLucが助けに行き、Seanも手を貸す事に。ここで格闘の操作を学ぶのだ。The Saboteurもアクション・ゲームのお約束に漏れず、ボタンを使い分ける事でライト・パンチ/キックとヘビー・パンチ/キック、掴み動作が出来る。ドイツ兵との最初の戦闘を終えると、最初のPerkであるHaymakerを獲得出来る。PerkにはSeanの能力を上げる効果があり、打撃攻撃、狙撃、爆発物、レース、侵入など、全部で30に及ぶスキルを取得していく事になる。これらのスキルは、特定のオブジェクティブを達成する事で取得する事が出来るようになっていて、例えばグレネードで10人のナチスを殺すと、所持出来るグレネードの数がアップするのだ。The Saboteurのヘルスは自動回復式なので、ヘルス・パックを探して奔走する必要はない。ダメージを受けると画面全体が真っ赤になっていくが、物陰に隠れて数秒も経てばすぐに元に戻るだろう。

必要な爆発物は、立ち入り禁止地区の中にあった。ナチスがしっかりと守りを固めている地区だ。見付かればその場で攻撃されるし、アラームが鳴って増援が来てしまう。そうなった場合、その地区から逃げて手配レベルを下げなければならない。Grand Theft Autoで警察から逃げるのと同じだ。それにはミニマップが役立つ情報を提供してくれる。探索範囲から敵の位置、オブジェクティブがマップに表示されるのだ。現在の警戒レベルも分かるようになっていて、自分の周辺にサークルが表示され、このサークル内に敵が入ると警戒レベルが上昇し、走ったり壁を登るなどの怪しい行動を取ると、サークルが大きくなるのだ。

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護衛を何人か倒して爆薬を手に入れたら、燃料貯蔵庫へと向かう。ここで、The Saboteurのクライミング・メカニックが登場する。The Saboteurのゲームプレーでは上下が重要で、敵を屋上から突き落とすのは実に効果的だ。Seanはあらゆる壁を登る事ができ、これは敵に見付からずにパリ市内を移動できるだけでなく、敵の施設にこっそりと侵入する際にも効果的だ。近くのビルに登って屋上の敵を倒したら、Lucが通りのトラックを爆破させてナチス兵の気を逸らしてくれる。ナチス兵が調べに向かったら、電線を伝って貯蔵庫に侵入。燃料タンクに爆薬を仕掛けたら、Lucと共にBelleへと逃げるのだ。

次のミッションに進む前に時計は3ヶ月前へと遡り、ドイツ侵略以前のフランスでの回想ムービーがスタートする。Seanはレース・カーのドライバー兼メカニックで、以前写真に写っていたチームメートJules Rousseauと彼の妹Veronique、そしてチームのオーナーであるVittore Moriniが登場。そしてもう「1人」、Seanの愛車Auroraにもご対面だ。グランプリ出場の前日、チームの面々が地元のバーに飲みに出かけると、ライバルのレーサーKurt Dierkerに出くわす。いかにも傲慢なナチスらしく喧嘩を売ってくると、地元警察とゲシュタポの注意を引く事となり、街から逃げなければいけなくなった。バーの外に出ると、そこにはSeanの恋人でホットなブロンドのSkylarがいて、彼女の車を使って警察を巻き、彼女と一晩を過ごしたら、次の朝はレース開始だ。

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次のミッションは、3ラップ走ってレースに勝つ事。操作性は当然ながらレース・ゲームほど優れてはいないものの、レース自体は非常に白熱したものとなった。だが、勝利を目前にしてDierkerがタイヤを銃で撃ちぬいて妨害してきたため、SeanとJulesはVittoreの言う事を無視してDierkerの車を破壊。気付かれないようにDierkerを追跡して街の外に出ると、ナチスの拠点と噂されるDierkerレース・チームの本拠地に到着した。そっと侵入して峡谷の付近で車を降りると、ドイツ兵に殴られて気絶してしまう。目を覚ますと、そこは尋問室で、DierkerがSeanたちをイギリスのスパイだと罵っている。Dierkerはレース・ドライバーという顔の他に、ナチスのエージェントの顔も持ち合わせているようだ。DierkerはJulesを殺すと部屋を出て行く。Seanが隙を見て護衛を殺すと、脱出するチャンスがやって来た。護衛を背後からこっそり殺す方が簡単ではあるが、途中で手に入れたピストルやマシンガン、グレネードを使って強引に突破する事も可能だ。

外は既に夜になっていて、次のエリアに移動するには、巨大な足場を登って行かねばならない。白黒のビジュアルは強烈で、嵐の中でビーコンだけが赤く光っている。我々は誤って護衛に見付かってしまい、増援を呼ばれてしまったため、強引に突破して車を奪い、Vittoreの農場まで逃げる事となった。農場に到着すると、既にゲシュタポが先回りして農場に火を放っていた。ゲシュタポを蹴散らしてVittoreとVeroniqueを救出し、Belleまで戻る事となった。Veroniqueの両親がBelleのオーナーなのだ。エッフェル塔の上空を飛ぶ飛行船と、鉤十字で飾られた凱旋門が登場するカットシーンで、この回想シーンは終わりを告げる。

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このプレリュードによって、Seanがレジスタンス運動に参加する動機がハッキリと示されている。最終的な目的は、Dierkerとその仲間たちに復讐する事なのだ。次の行動に移る前に、Vittoreが貯蔵庫を爆破した疑いをかけられてナチスに連行されてしまったため、ナチの収容所となっている屠殺場から彼を救出しなければならない。ここで、警戒メーターが初登場する。Assassin’s Creedと同様、必要以上に注意を引いてしまうと付近の兵士が攻撃してくるし、銃の所持や爆弾の設置、クライミング、格闘、兵士や施設への接近などは、すぐにアラームを鳴らされてしまう。ここでは、新たに「インスピレーション」と呼ばれるシステムも登場する。ミッションをクリアすると、Seanの行動がパリ市民を刺激してナチスに反撃するようになり、抵抗運動が激しさを増すごとに、街全体に色が取り戻されていくのだ。同時に、その地区からはナチス兵が存在しなくなる。

前述したように、The Saboteurは進行状況によって街全体が白黒かフル・カラーになるという、面白いビジュアル・スタイルを採用している。更に、ナチスの支配下にある地区でも、梯子が黄色、足場は赤といった具合に、相互作用可能なオブジェクトには色が付けられている。それ以外にも、ナチスのプロパガンダやネオン・サインは色鮮やかに光り輝いているのだ。Vittoreの青い瞳とサスペンダーも色が付いていて、これは彼の生命と自由への情熱を表しているのだろう。気の抜けたようなテクスチャやモデリングも幾つか目に付いたが、これは発売までに改善されている事を願おう。

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目を引くビジュアル・デザインに加え、The Saboteurには凄いアクションと興味深いストーリーがある。テクスチャのディテールなど荒削りな部分は散見されるが、様々な良いアイディアが詰まっているので、発売までにPandemicが全てをしっかり仕上げてくれる事を願っている。

[ソース: GameSpot]