2010年05月03日(月)00時23分

Fallout: New Vegas プレビュー

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Fallout: New Vegasの最新プレビューがIGNに掲載されています。

一目見ただけなら、Fallout: New VegasをFallout 3の拡張版に過ぎないと思っても不思議はないだろう。エンジンも核となるゲームプレーも同じなのだ。とはいえ、Falloutフランチャイズに紛れもないObsidian Entertainment印が刻まれている事にすぐ気付くだろう。新たなHardcoreモード、手が加えられた戦闘、武器カスタマイズ、ギャンブル、Fallout 3と同じくらい広大なゲーム世界などは、発売後にファンが歓喜するであろう要素の氷山の一角に過ぎないのだ。元祖Falloutを生み出した開発者たちによって設立された開発会社Obsidianが、華麗な復活を果たしたのだ。

まず、Falloutを良く知らない人のために、軽くおさらいを。Falloutシリーズの舞台は、核戦争によって崩壊した別世界。文明は崩壊し、生存者たちは荒廃した土地で何とか生き延びようと、様々な派閥を構成している。この別世界は50年代から60年代のSFコミックを基にした未来であり、原子力車や喋るロボットで溢れている。そこにダークなユーモア、奥の深いロールプレイング・メカニック、開かれたオープン・ワールドを加えれば、Falloutのレシピの出来上がりだ。

New VegasはFallout 3の3年後から始まるが、物語は繋がっていない。本作は、独自の物語とキャラクターが登場する、単体の作品なのだ。今回の舞台は、New Vegasと名づけられたラスベガス。核戦争で全てが破壊されたわけではないが、そもそも最初から何もない場所だ。比較的戦前の状態が保たれていて、New Vegasの市街地からフーバー・ダム、モハベ荒野周辺の居住区まで自由に探索出来る。

Fallout: New Vegasは派手な形で幕を開ける。プレーヤーは、配達途中のパッケージを奪おうとする何者かに頭を撃たれるのだ。New Vegas郊外の砂漠に置き去りにされた主人公だが、カウボーイ風の奇妙なロボットVictorに救出され、温厚な男Doc Mitchellの下へと治療に連れて行かれる事になる。

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プレーヤーはDoc Mitchellと共に、キャラクター作成とカスタマイズを行う事になる。Fallout 3をプレー済みならば、馴染み深いプロセスだろう。主人公の容姿を決めるためのオプションは全て前作と同じで、そこに新たに年齢のスライダーが加わっている。長ったらしかった前作の幼少期よりも素早く片付くだろう。これまでの伝統と違って、本作の主人公は放射能から逃れるためのシェルター、Vaultの出身者ではない。この設定のお陰で、開発陣はプレーヤーを即座にアクションに放り込む事が出来るようになった。主人公の性格付けに関する質問やS.P.E.C.I.A.L.への調整、スキルの振り分けを経て、Pip-Boy 3000を与えられた主人公は、すぐに荒野へと足を踏み出す事が出来る。

オープニング・シークエンスの構成に手が加えられたのは、初心者と上級者両方のためでもある。初心者は、Doc Mitchellの下でブラック・ジョークに満ちたロールシャッハ・テストや連想テストを受ける事で、外に出てチュートリアルのミッションをこなす前に、ゲームが主人公の基本的なスタッツを設定してくれる。

一方で上級者はというと、オープニングを一気にプレーし、自分でスタッツを決め、チュートリアルのクエストをスキップする事が出来る。難易度を増すHardcoreモードを選ぶ事も可能なのだ。だが、Hardcoreモードはその名前の通りハードコアなので、注意して欲しい。このオプションを選択すると、ゲームが現実に近くなるのだ。銃弾のような細かな物にまで重量が存在し、生きるために定期的に食料や水を口にしなければならず、骨折した場合には医者の治療が不可欠となり、Stimpakでヘルスを回復する場合も、一瞬ではなく徐々に回復するのだ。軟弱者向けではないが、Obsidianはこのモードでクリアしたプレーヤーにはご褒美を用意しているという。

殆どのRPG同様、New Vegasも最初の目的は実にシンプル。主人公を砂漠に置き去りにした人間を探し出す事だ。その過程で、プレーヤーは様々な派閥と遭遇する事になり、巨大な争いごとに巻き込まれていく事になる。官僚的派閥のNew California Republicは、奇跡的に未だに稼動中のフーバー・ダムの占拠を企んでいる。奴隷商人の派閥であるCaesar’s Legionsには違ったプランがある。

この戦いに巻き込まれる前、まずは復讐のための第1歩を踏まなければいけない。復讐のアドベンチャーはGoodspringsという街からスタート。この街で、Fallout: New Vegasに導入された様々な新フィーチャーが顔を見せる事になる。その中でも最大のものは、戦闘に関するものだ。

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New Vegasは前作同様オープン・ワールドのRPGであり、リアルタイムのシューティングとVATSのコンビにも変わりはない。新たに追加されたのは、武器MODや特製の銃弾の存在で、ただでさえFallout 3の倍以上ある武器に、さらに手を加える事が出来るようになっている。手元にあるグレネード・マシンガンに満足出来なかったら、MODを使って連射速度をアップさせる事が出来るし、スコープや装弾数の増加、特殊銃弾なども存在し、武器に手を加えるたびに見た目も変化するようになっている。

戦闘の流れにも追加要素が存在し、New Vegasをより柔軟性に富んだ流れるようなゲームにしている。リアルタイムでの戦闘中、新たなカメラ・オプションが追加されていて、メカニックにも調整が加えられている。本作では一般的なFPSのようにサイトを覗いてのエイミングが可能となっている他、以前はVATS中にのみ可能だった、映画的なスローモーションの演出を加える事も出来るようになっている。VATSを起動させると、打撃ターゲット時に特殊動作などの新たなオプションが加わっている。戦闘スタイルに関わらず、Fallout 3のゴア描写は本作でも健在だ。今回のデモンストレーションでは、主人公が9番アイアンで敵にアッパーを食らわせると、敵の頭が血飛沫を上げて吹き飛んでいた。

戦闘の流れに付け加えられたもう一つの大きな要素は、コンパニオン・ホイールだ。本作はシングルプレーRPGであり、プレーヤーは主人だけを直接操作する事になるが、ゲーム中に様々なコンパニオンと出会い、プレーヤーの仲間に加わるよう申し出てくる。コンパニオン・ホイールを使うと、素早く基本的な命令を下す事が出来るのだ。コンパニオンのヘルスや装備の管理も簡単になっているし、熟練したスナイパーにショットガンを手渡すといった馬鹿な決断を下すと、コンパニオンに指摘されたりもする。

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新たな武器も数多く登場するが、New Vegas周辺には実に数多くのモンスターが生息している。ObsidianはFalloutフランチャイズを熟知しているため、長年のファンを喜ばすモンスターを多く登場させている。Big Hornerのような新モンスターの他に、懐かしいモンスターも姿を見せている。GeckoやNightkinが復活を果たし、後者はカモフラージュを駆使してくるので厄介だ。Nightkinが透明になっている最中は、VATSでターゲットする事が出来なくなっている。

さらに厄介なのは、より強い敵が装備するアーマーだ。こうした敵にターゲットを合わせると、赤いシールドが画面上に表示される。これが表示されたら、より効果的な武器に持ち替えた方が良いだろう。Plasma Casterなどが良いかもしれない。

私がFallout: New Vegasを見るのは今回が初めてだが、彼らは実に広範囲に渡ってゲームの巨大さを見せてくれた。オープニングの街Goodspringsに加え、Primm(実在するローラーコースターのある街)、Novak、Black Mountain、Helios 1 Power Plantなどを訪れた。その道中、Gecko狩りのようなシンプルなクエストから、巨大な恐竜の口に居座って狙撃銃で防御するクエスト、太陽電池工場を巨大な太陽電池武器に変える派手な演出を含んだクエストなど、様々なクエストを目にする事が出来た。

クエストを見ていて最も興味深かったのは、拡張されたカルマのシステムだ。前作同様、本作でもプレーヤーは好きなように行動でき、それがカルマ・レベルに反映されていく。同時に、各派閥や街全体が、プレーヤーの評判に反応を示すようになっている。Brotherhood of the Steelの手助けをすれば、後々守ってくれたり、トレーニング・キャンプの中に入れてくれたりする。Caesar’s Legionの怒りを買えば、殺し屋を仕向けてくるかもしれない。小さな街では、値引きや貢物をしてくれるようになるかもしれない。このシステムによってプレーヤーが善にも悪にもなれ、プレーヤーへの世界全体の反応を変え、最終的にゲームの結末に影響を及ぼすのだ。

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様々な追加要素は、実に素晴らしい出来だ。フォーミュラを劇的に変える事無く、Fallout 3のどの要素を改善する事が出来るのか、Obsidianは熱心に研究したのだろう。今回の記事でも新フィーチャーを数多くリストアップしたが、それでも全てではないのだ。会話システムにも改善が加えられ、全てのスキルが組み込まれていると同時に、説得オプションの成功率も分かりやすくなっている。それに、危険に満ちたストリートを生き残る事が出来る者へのサプライズが用意された、New Vegasのメイン・ストリートはまだ目にしていないのだ。

残念だった部分があるとすれば、それは見た目だろう。戦闘や会話の流れを改善するためにエンジンに手が加えられているものの、ビジュアル面での改善は見られなかった。New Vegas発売時にはFallout 3から2年が経過しているのだから、アニメーションやキャラクター・モデルは古臭さを感じさせるものとなってしまっている。

だが、私にとっては些細な事だ。ゲームプレーへの様々な追加要素はエキサイティングだし、Fallout 3を素晴らしいゲームに昇華した要素はそのまま残されている。ゲームに新鮮さをもたらす豊富な追加要素を加えた、最高のゲームをまたプレーしたい?New Vegasがその期待に応えてくれる。

Fallout: New Vegasは、Xbox 360、PS3、PCにてこの秋発売予定だ。

[ソース: IGN]