2011年01月30日(日)20時02分

The Elder Scrolls V: Skyrim プレビュー - 戦闘

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The Elder Scrolls V: Skyrimの戦闘に関するプレビュー記事がGame Informerに掲載されています。

プレーヤーが最も頻繁に行うアクティビティがつまらなかったら、ビジュアルの改善やNPCのAIの調整、新たなストーリーテリング哲学などは全く無意味になってしまう。The Elder Scrolls V: SkyrimのようなアクションRPGの場合、そのアクティビティというのは、血に飢えたモンスターに対して剣を振る事であったり、弓矢を放つ事であったり、魔法を唱える事だ。Oblivionの戦闘における欠点やバグを知り尽くしたBethesda Studiosの面々は、Skyrimで全く新しい方向性を一から作り上げている。

Todd Howard: より実際に触れている感覚を出したかった。過去作は、まるで箸で戦っているようなものだったんだ。自分はじっとして、剣を目の前で振り回しているだけのようなね。

Bethesdaの解決策は、好きな魔法や武器を空いている手に装備出来る、両手戦闘システムだ。この柔軟性に富んだシステムにより、無数のプレー・スタイルが可能となった。両手装備や両手武器、剣と盾のコンボ、遠距離武器や異なる魔法をそれぞれに装備する事まで可能となっているのだ。好みの魔法や武器をブックマーク出来るクイック・セレクト・メニューを導入した事により、簡単に装備を切り替える事が出来るようになっている。

剣を手に

ゲーム開発最大の敵は、単調さ。プレーヤーは何千という敵を切り刻むわけだから、気付くと電気のスイッチを押すのと同じくらい頭を使わない動作に成り下がってしまうのだ。Skyrimの戦闘システムで、Bethesdaは近接戦闘の生々しさを復活させようとしている。その第一歩が、近接戦闘のテンポを変える事だ。

開発初期、Bethesdaは実際の格闘ビデオを見て、近接戦闘における人間の反応を研究した。その結果、殆どの場合が過去のElder Scrolls作品よりも揉み合ったりよろめいたりといったものである事が分かった。Havok Behaviorアニメーション・システムを用い、開発チームはよろめくエフェクトやカメラの揺れを追加する事で、近接戦闘における不安定さを再現しようとしている。体力が多い方が勝つような、ボタン連打マラソンは過去のもの。注意深く防御しないとバランスを失って無防備になり、逆転を許す事になるかもしれないのだ。ブロックや攻撃のタイミングを見極める事が戦闘に勝利する鍵となる。

Todd Howard: 戦っているどちらかが必ず死ぬんだという残虐性を戦闘に持ち込もうとしている。敵はプレーヤーにやられるために存在すると感じる事に慣れてしまっているかもしれないが、我々はそれを乗り越えようとしているんだ。

残虐性を際立たせるため、スペシャル・キルのアニメーションが導入された。装備している武器や敵の種類、戦闘の状況によって、敵に止めを刺すスタイリッシュなアニメーションが発動する事があるのだ。

Todd Howard: プレー中に何度も目にする事になるかもしれないから、エネルギーに満ちた楽しいものにしないと駄目なんだ。

Oblivion同様、近接戦闘には幾つかのオプションがある。戦士なら剣や盾、矛、斧、両手武器を装備出来る。スペシャル・パークによって攻撃スキルを向上させる事が出来るので、特定の武器に特化するのがお勧めだ。剣にまつわるパークはクリティカル・ヒットの可能性をアップさせてくれるし、斧のパークなら敵が出血による継続的なダメージを食らうようになる。矛のパークの場合、敵のアーマーを無視して強力な攻撃をヒットさせる事が可能となる。

優れた攻撃には、優れた防御が不可欠。防御をより受動的でなくするため、Bethesdaは敵の攻撃の受け流すためにタイミング良く盾を持ち上げなければないシステムを導入している。ブロック・ボタンを押すと、プレーヤーは殴るような動作をする。敵が攻撃を仕掛けて来た時にこれを食らわすと、敵は後ろにのけぞってカウンター攻撃の格好の的になるのだ。両手武器でもブロックは可能だが、盾ほど効果的ではない。剣と盾を装備するのを好む戦士は、魔法攻撃に対して効果がある盾のパークで防御力を向上させる事が可能だ。

攻撃してすぐに逃げるというOblivionで多用された戦術を不可能にするため、Bethesdaは後ずさりする時の速度を変更している。Skyrimでは、モハメド・アリのように華麗なステップで敵の攻撃を交わす事は出来ないようになっている。動きの遅い敵の攻撃を避ける事は出来るが、突進してくる敵から後ろ歩きで逃げるのは不可能だ。逃げたければ正面を向いてスプリント・ボタンを押して走らなければならず、背中を敵に攻撃されてしまうリスクを背負う事になるのだ。

魔法の改善

戦闘に触れている感覚を持ち込むというのと同じく、魔法に関してもBethesdaはIrrational GamesのBioShockからインスピレーションを得たという。Ken Levine氏のチームが手元のPlasmidパワーを視覚化したやり方に、Howard氏はいたく感銘を受けたという。Skyrimでは同様のアプローチを試みている。

Todd Howard: 過去作では、実際に自分が魔法を唱えている感覚が出せていなかったんだ。ボタンも違うボタンだったし、自分の拳から飛び出る感じで、盾や両手武器を持っていても魔法を唱える事が出来た。

Oblivionではボタンを押して魔法を唱えるため、通常の近接攻撃武器を装備した状態でも、攻撃の合間に器用に魔法を唱える事が可能だった。どちらかの手に魔法を装備するよう強いる事によって、魔法習得の重要性が増しているのだ。左右の手に異なる魔法を装備出来るという事は、2種類の魔法を融合させる事も可能なのだろうか?

Todd Howard: それについてはまだ話せない。我々自身もまだ分からないんだ。出来たら最高だね。

魔法を融合させるのは不可能だったとしても、「破壊」、「回復」、「幻惑」、「変性」、「召喚」という5種類に分割された、計85の魔法が用意されているため、選択肢には事欠かないだろう。長年のElder Scrollsファンなら、「神秘」がなくなったのに気付くはずだ。これは意図的なものだ。

Todd Howard: ちょっと数が多すぎると感じたんだ。

「神秘」枠に分類されていた魔法は、その他の枠に統合されている。

他にSkyrimにおける魔法に加えられた変更点で目を引くものといえば、同じ魔法にも様々な利用法があるという点だ。例えば、遠くから火の玉を放って敵を吹き飛ばす事が出来るが、ボタンを押し続ける事で火炎放射器のような魔法を装備し、ルーンを地面に置いて敵が近づくと燃え上がる罠を仕掛けたり、両手に魔法を装備して、多量のMagickaと引き換えに強力な火の玉を発射したりする事が可能なのだ。電撃や冷気の魔法にも、同じくらいの柔軟性がある。

Havok Behaviorテクノロジーのお陰で、魔法のビジュアルが過去のElder Scrolls作品よりも派手なものとなっている。冷気の魔法を唱えると、敵の皮膚にその効果を見て取る事が出来るし、炎の魔法を火炎放射器のように使うと、周辺の環境も短時間だけ燃え上がり、そこに触れると炎が燃え移ったりするようになっている。

Oblivion以上に、Skyrimの新魔法システムは各魔法に筋の通った特性が備わっている。炎は与えるダメージが多く、電撃は敵のMagickaを吸い取り、冷気は敵のスタミナを吸い取る同時に動きを遅くしてくれるのだ。これは、特定の敵には特定の魔法を使うという動機付けにもなっている。電撃でヘルスとMagickaを同時に吸い取れるのだから、敵の魔法使いに火の玉を放つ理由などないのだ。

敵の魔法使いと相対する事になった場合、片方の手の攻撃魔法はそのままに、もう一方に防御魔法を装備して守りを固める。攻撃のタイミングを見計らい、防御魔法で敵の魔法を防ぎ、ポーションでMagickaの残量を管理するという、非情に面白い魔法決闘が繰り広げられる事になるのだ。

影からのダメージ

改善された戦闘を最大限楽しめるのは、何も魔法使いと戦士だけではない。弓矢で遠くから攻撃するのが好きだったり、密かに敵を暗殺するのが好みのプレーヤーも喜ぶような改善も用意されている。

スキル・レベルを向上させれば、Oblivionでも長距離攻撃は効果的だったが、敵を倒すには数発命中させる必要があった。弓矢を一撃で敵を倒せる武器に変貌させるOblivionのMODをプレーした彼らは、同様のアプローチを導入する事にした。矢を放つのに多少の時間はかかるようになっているが、弓矢はよりパワフルな武器になっている。

狙いを定める際にはズームをし、弓を長く引くほどに矢のパワーは増していくというのは前作と同じだが、前作と違うのは、矢が敵に命中すると強力な衝撃を食らわせる事が出来るようになっているのだ。遠くから簡単に敵を倒して旅を続けられるのを防ぐため、Bethesdaは矢を非常に貴重な存在にしている。50本も強力な矢を持って戦いに挑むなんて事は出来なくなっているのだ。弓矢使用時に守りが薄くなってしまうのは避けられないが、殴れる距離に敵が近づいてきた場合には、殴って敵のバランスを崩して距離を取れば良いだろう。

ステルスは前作とあまり変わりがないが、敵に発見された時の反応が少し変わっている。本作では、NPCが何かを見たか聞いたと感じると、アラート状態に入るため、スニーク・スキルが高い場合は素早く物陰に隠れたり出来るのだ。この新システムによって、前作のように急に攻撃されてしまうような事が起きなくなっている。

気付かれず背後からの接近に成功したら、過去のElder Scrollsでは殆ど役立たずだったものの、本作で大幅にグレードアップされた短剣で一撃必殺だ。

Todd Howard: 背後から忍び寄れば、10倍程度のダメージを与える事が出来るんだ。このままにしておくかどうかは分からないが、短剣を手にそこまで接近出来たら、普通は殺せるべきだと感じるだろうね。

短剣は片手の武器という括りだが、短剣用のパークはステルス・カテゴリーに分類されている。

実現したDragonbornの予言

Dragonbornは戦闘中にドラゴンの雄叫びを装備する事が可能となる。スローモーションを発動したり、ドラゴンを呼び寄せたり出来るこの雄叫びは魔法に分類されているが、魔法のスキルとは関係なく全てのキャラクターが発動出来るという点で、魔法とは大きく異なっている。

これら全ての改善点を一つのシステムに纏め上げたThe Elder Scrolls V: Skyrimの戦闘は、これまでのシリーズから大幅に前進しているようだ。

[ソース: Game Informer]