2011年04月19日(火)04時39分

L.A. Noire プレビュー

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L.A. Noireの最新プレビュー記事がIGNに掲載されています。

L.A. Noireはトコトン野心的なゲームだ。パッと見は、第2次大戦の英雄であるCole Phelpsがロス市警でのし上がっていくシンプルなお話に見えるかもしれない。様々な事件を扱い、制服警官から交通課、放火課、風紀課、そして殺人課へと出世していくのだから、一本道のゲームだと思っても無理はないだろう。だが、実際は全く違うのだ。

Jeronimo Barrera (Rockstar、製品開発部VP): ノンリニアのストーリーテリングを実現している。それぞれの事件は決められた形で解決を迎えるが、事件の順番やその過程はプレーヤーによって全く異なったものになるだろう。

L.A. Noireは、プレーヤーの行動や選択によって、様々な分岐を見せるのだ。全体の物語に共通の殺人事件に変化はないが、それ以外は大きく変化するという。

事件捜査は、犯罪現場の検証、手掛かりの発見と調査、重要な場所の発見と訪問、そして重要人物の尋問は勿論、殴り合いや銃撃戦、カーチェイスで構成されるが、決まったやり方というのは存在しない。手掛かりを見逃す事もあれば、尋問で不適切な選択したために必要な情報を逃したり、アクションをやり過ごす事もあるだろう。The Fallen Idolという事件では、目的地のマンションに着くのに時間がかかると、格闘シーンそのものが発生しない。全く違う展開になってくるというわけだ。

それが、L.A. Noireがプレーヤーたちが議論し分析するゲームになっている理由だ。Heavy Rainがそうだったように、プレーヤーは自分が見逃した道筋が存在する事すら知らずに先に進む。自らの行動と決断の結果を受け入れなければならないのだ。ご想像の通り、これは「地雷原」を生み出す原因となり、開発チームはあらゆる順番や結果を入念にチェックし、論理的な破綻を引き起こしてしまう「爆弾」を見つけ出す作業が必須となる。ゲーム世界内でのロジックを維持する作業は非常に手間がかかるものであり、プレーヤーが通る道筋がシームレスに展開するよう、より多くの台詞や場面を書かなければならない。脚本が2200ページにも及ぶのも無理はないだろう。

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このプロセスにおいては、現在担当中の事件にとって極めて重要な情報をプレーヤーが取り逃してしまった場合、ゲームがどのように足並みを揃えるのかを決める作業が非常に大きな役割を果たす事になる。例えば私がプレーしたThe Silk Stocking殺人事件では、被害者の女性が住むマンションの大家への聞き込み捜査の際にマズイ選択をしてしまい、そのせいで事件の重要な情報源となりそうなバーの事を聞きそびれてしまった。ありがたい事に、容疑者のマンションでそのバーのマッチを発見する事が出来たので、バーに行く事が出来た。

だが、常にそこまでシンプルというわけではない。

Rob Nelson (Rockstar、アート・ディレクター): 全てに同じ解決法があるわけではないんだ。特定の場所に完全に行けなくなったり、特定の手掛かりを見逃すと、駅で誰かが近寄ってきて他の手掛かりをくれたりする。全てのプレーヤーが事件を解決出来るようにしなければならないからね。

面白い事に、まずい選択をすると遠回りをする事になるため、より多くのコンテンツを目にする事が出来るのだ。

Rob Nelson: 正しい質問をしないと、足を使って手掛かりを見つけ出す羽目になるんだ。

例えば、適切な選択肢を選ぶ事でナンバー・プレートの一部を手に入れる事が出来るようになり、それによって目的の車を簡単に発見する事が出来るようになる。だが選択を間違うと、「青いフォード・クーペ」という情報しか手に入らないのだ。署に連絡すると、10台の車が一致したが、所有者の前科をチェックしても、一人に絞り込む事は出来ず、結局は3人の所有者を訪ねて直接目的の人物を探す事となった。

Rob Nelson: こうした細かなシーンも、万が一ナンバー・プレートの質問を間違えた時のために、全て作らなければならないんだ。もし質問を間違えなかった場合は、こういう場面に遭遇する事もない。異なる方法でプレーしない限り目にする事のないコンテンツが、山のように収録されているよ。

勿論、目的地を2箇所から選択するような場合に限っては、行く事のない場所がハッキリしているため、見逃したコンテンツがある事がプレーヤーにも明確に分かる。

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こうしたダイナミズムはゲームプレー・メカニックにおける分岐点にも存在する要素であり、それこそ本作で最も微妙な差違を生み出すポテンシャルを持つ要素である。前述したように、プレーヤーは会話時に選択を間違う事があるが、捜査の集大成とも言うべきそうした決断を下す過程は正に驚異的だ。手に入れた全ての手掛かりを吟味し、勘を研ぎ澄ませ、相手の表情をしっかりと見て、信実を言っているのか、情報を隠しているのか、嘘を付いているのかを読み取るのだ。

成功には、あらゆる手段を用いる事が不可欠。会話の最中、プレーヤーには「信じる」「疑う」「嘘」という3つの選択肢が与えられる。たとえ相手の表情を読み取れたとしても、「疑う」「嘘」を選ぶには、手元に証拠があるかどうかで決まる。「嘘」を選ぶ場合、プレーヤーは相手の証言が嘘である事を証明する証拠を提示しなければならない。シンプルなシステムに感じるかもしれないが、現場で会話を最も適した方に持っていく証拠を見逃した可能性がある事を考えると、L.A. Noireが極めて多層的な作りを目指している事が分かるだろう。

開発チームは、こうした細かな会話場面のバランスを上手く取れるよう尽力していて、その成り行きが自然に感じられるように最大限の努力を注いでいる。それを可能にしているのが、MotionScan社のテクノロジーによって実現した、真に迫る顔の表情だ。

Jeronimo Barrera: 普通、モーション・キャプチャーはより演劇的なんだ。我々は、クローズアップで表情を捉えるという、ゲーム史上初の試みを行っているから、これまでのゲームよりもはるかに繊細な表現が可能になっているんだ。

各シーンは調整が可能で、チームが最も適していると考える演技を労を惜しまずに選び抜いている。

Jeronimo Barrera: 様々な表情の演技を録画した。開発の現段階においても、敵のヒット・ポイントや部屋に登場する敵の数など、これまでのゲームでも行ってきたような調整をしているが、同時に顔の表情の演技も調整を続けている。あまりに簡単に表情を読み取れてしまうのは問題だし、先に進むにつれ、簡単には見破れないようにしているんだ。

「この台詞を言う時に大袈裟なこの演技を使うと、嘘を付いているとすぐに分かってしまうから、もう少し繊細な演技を使おう」といった具合にね。

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プレーヤーは、ある程度なら自分で難易度を調整する事も出来る。本物の刑事になりたいのなら、効果音やコントローラーの振動で証拠の場所が分かるアシストを全てオフにすれば良い。この直感システムは必要とあらばプレーヤーの手助けをするためのものなので、アクション場面を何度も失敗した場合は、Red Dead Redemptionのように全部スキップしてしまう事も可能になっている。

多面的で引き込まれるような体験を届ける事が全てなのだ。

Jeronimo Barrera: 警官としての側面に興味がある人もいれば、主人公の私生活に興味がある人もいて、犯罪そのものに興味がある人もいる。本作には全てがあるんだ。それらの側面が巧みに交差しているから、そこにリプレー性が生まれてくる。もう一度プレーして、個別の側面を楽しむんだ。

ゲームプレーはバラエティに富んでいる。犯罪現場を捜査していたと思ったら、急に誰かを追いかける展開になり、それがカー・チェイスに発展して最後には銃撃戦になったり、タックルして逮捕したりする。何が起きるか分からないんだ。相棒やデスクも次々に変わるし、犯罪の種類も様々だから最後まで新鮮さが保たれる。それに本物の俳優を起用しているから、会話する相手は毎回違う人物なんだ。奇妙で一風変わった新たな人物が次々と登場する。単調にならない要素が山ほどあるんだよ。

非常にクレージーで今までにないゲームを作っているが、ゲーム業界にはそうしたゲームがもっと必要なんだ。David Cageのような人間が我々のための道筋を切り開いてくれた。こうした作品がもっと出てこれるよう、本作が幅広い客層のイマジネーションに訴えかける事が出来るよう願っているよ。GTAみたいなもので、様々な可能性を切り開いてくれる作品なんだ。

[ソース: IGN]

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