ゲーム機やスマホを使って配信や動画投稿する際に「キャプチャーボード」は必要不可欠な機器です。
この記事では、以上の項目をポイントにキャプチャーボードがどういったものなのか、使い方や機能を解説します。
キャプチャーボードのおすすめを詳しく知りたい!という方は「キャプチャーボードの選び方」記事が参考になります。
キャプチャーボードの機能と役割
キャプチャーボードとは、映像と音声をPCに取り込み、モニター画面に映し出したり、録画することができる機器です。
キャプチャーボードだけでは映りません。キャプチャーソフトもセットにして初めてPCモニターに映ります。
メーカー公式キャプチャーソフト、またはOBS Studioのような配信ソフトに取り込んだ映像を映し出すことが出来ます。
【主な役割1】映像をPCモニターに映す
ゲーム機などの映像をPCに送り込み、キャプチャーソフトを介してPCモニターに表示出来ます。
映った映像を配信ツールを使えば、ゲーム機の実況配信が行えます。
Nintendo Switchにはライブ配信機能がないため、PCモニターに映せる事はNintendo Switchのゲームタイトルを実況配信できる大きなメリットがあります。
プレイステーション・Xboxにはゲーム機自体に配信機能がありますが「禁止区間」が設けられている場面があるので放送のテンポが悪くなります。
また、マイク音質や音響の調整ができないので、PCでキャプチャーボードを使うメリットは「PC版が無いゲームを配信できる」「禁止区間も映せる」「音響を調整できる」ところにあると言えます。
ゲーム実況・配信用のおすすめマイクは以下の記事で紹介しています。
【主な役割2】映像を録画する
取り込んだ映像をキャプチャーソフトの録画機能を使いPCに保存することで、動画投稿を行えます。
中にはキャプチャーボードに記憶デバイス(SDメモリーなど)をセットして保存できるキャプチャーボードがあり、PCがなくても録画が行えます。
【機能】パススルー
キャプチャーされた映像をPCで見ながらプレイをすると遅延が起こり、プレイに支障をきたす問題を解決するのがこの「パススルー機能」です。
キャプチャーボードに入力された映像を、モニターへスルー(通り抜ける)させる事によって遅延無しで映像を出力できる端子があります。
そこにゲーム機用のモニターを繋げば、キャプチャーボードの遅延を気にすること無くプレイが出来ます。
【スペック】入出力できる解像度・フレームレート(fps)
性能が高いキャプチャーボードの中には「最大4K60fps/フルHD240fps」のキャプチャーボードがあります。
配信サイトでライブ配信や動画投稿をする際の品質は「1080p60fps」が主流です。
したがって主に使うのはフルHD(1080p)60fpsに対応しているキャプチャーボードになります。
例外として、レトロゲーム配信をするときには「コンポジット端子対応」のキャプチャーボードを使う必要があります。
・コンポジット端子とは
おもに「赤・白・黄色」の映像と音声入出力端子のこと。
キャプチャーボードの種類
キャプチャーボードには接続する方法が「USB接続型」と「内蔵型」の2種類あります。
エンコード方式も「ハードウェア方式」「ソフトウェア方式」の2種類あるので、自身の環境に合わせたキャプチャーボード選びが必要です。
接続方法 | 遅延 | 接続の難易度 |
---|---|---|
USB接続型 | 大きい | 簡単 |
内蔵型 | 少ない | 少し手間 |
USB接続型
映像の出力をキャプチャーボードに接続し、PCのUSBにキャプチャーボードを接続する方式です。
接続が簡単な事が利点ですが、USBを介して映像信号を送るため、PCモニターに画面が映るまでに遅延が発生するので、もう一つモニターを用意して「パススルー機能」を使うのが一般的です。
マザーボードに直接接続する「内蔵型」
内蔵型はUSB型よりも遅延が少ない・PC周りを圧迫しない利点があります。
マザーボードのスロットにキャプチャーボードを差し込む手間があるため、PC初心者の方にはおすすめしません。
PCによってはマザーボードにスペースがないため内蔵型キャプチャーボードが装着できない場合もあります。
「パススルー機能」を使わない場合や、PC周りに余計なものを置きたくない場合におすすめです。
エンコードがハードウェア方式かソフトウェア方式か
ハードウェア方式は、キャプチャーボード側でエンコードを行うためPCへの負担が軽いタイプです。
キャプチャーボードでエンコードする都合上、遅延が少しあります。
サブモニターを別途用意して「パススルー機能」があるキャプチャーボードを使用すれば遅延する問題を解決できます。
ソフトウェア方式は、PC側でエンコードを行うためPCへの負担が重いタイプです。
そのかわりPCスペックが足りていれば、遅延がハードウェア方式に比べて少ないです。
最近のグラフィックボードが搭載されているPCではあまり気にするほどの負担でありませんが、オンボードのPCや、古いグラフィックボードを搭載しているPCでは負担が重いため遅延が増加するので、注意が必要です。
エンコードとは、送受信しやすいようにデータを「変換」「圧縮」する事を指します。
デコードはその反対で「変換」「圧縮」されたデータをもとに戻すことです。
身近な例でいうと、電話で通話する際「声をエンコード」してデジタル回線で通話先へ飛ばし「デジタル化されたデータをデコード」して声が聞こえる。といった感じです。
キャプチャーボードの接続方法
キャプチャーボードのタイプや、自身の環境にあった接続方法を選んでからキャプチャーボードを購入する必要があります。
「内蔵型キャプチャーボード」を使う場合は、PCに搭載されたキャプチャーボードの映像端子にゲーム機などからのケーブルを刺すだけなので、ケーブル類や機器の場所をとらずにコンパクトになります。
パススルー機能が無い・パススルー機能を使わない接続
一番簡単な接続方法です。「内蔵型キャプチャーボード」の場合は「USB」の部分が省略されます。
配信と録画が可能ですが、キャプチャーボードでエンコードした映像をPC側でデコードしているため、遅延が発生します。
「コンポジット端子」を使用するレトロゲームのデータ量ならばあまり遅延を感じませんが、HDMIを使用するゲーム機ではプレイに支障がでます。
パススルー機能を使った接続
遅延を解消するためにパススルー機能を使った接続方法です。「内蔵型キャプチャーボード」の場合は「USB」の部分が省略されます。
サブモニターを別途用意すれば「パススルー機能」を使い、ゲーム機からの映像を「PCモニター」と「サブモニター」に映せます。
パススルー機能で送られた映像は、無遅延でモニターに送られるため、ゲーム機とモニターを直接接続したプレイと同じ環境で配信や録画が行なえます。
快適に配信しながらプレイするには別途モニター(サブモニター)を必要とするので、デュアルモニター環境がおすすめです。
携帯端末の接続
「iOS」「Android」端末の接続方法です。「内蔵型キャプチャーボード」の場合は「USB」の部分が省略されます。
変換器を介して携帯端末の映像信号をHDMIに変換してキャプチャーボードを接続します。
携帯端末には、専用アプリ(ニコニコ生放送アプリ等)や録画機能、wifiを使ったミラーリング機能など様々な方法がありますが、端末の負担や安定性を考えるとキャプチャーボードでの接続が望ましいです。
おすすめのキャプチャーボード
キャプチャーボードの中でも特に人気があるものをタイプ別にいくつか紹介いたします。
よりたくさんの「おすすめキャプチャーボード」と選び方を知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
USB接続型キャプチャーボード
【一番人気】AVerMedia Live Gamer EXTREME 2 GC550 PLUS
- ソフトウェアエンコード方式
- 4Kパススルー機能対応
- 録画解像度:3840 x 2160(60fps)
- パススルーを利用しなくても遅延が少なめ
【動画編集ソフト付属】AVerMedia Live Gamer Portable AVT-C878 PLUS
- ハードウェアエンコード方式
- パススルー4K60fps対応
- 録画解像度:最大1080p60fps
- キャプチャーボード単体でSDカードに録画可能
- 動画編集ツール「PowerDirector 15 for AVerMedia」が付属
【安い・1080p60fps】MiraBox HSV321
- コスパ抜群の低価格帯キャプチャーボード
- パススルー機能あり
- 最大入出力解像度:1080p60fps
- 録画解像度:1080p60fps
- サイズがコンパクトで場所を取らない
内蔵型キャプチャーボード
【4K60fps録画・内蔵型】Elgato Game Capture 4K60 Pro
- 内蔵型キャプチャーボード最高クラスのモデル
- ソフトウェアエンコード方式
- パススルー4K60fps対応
- 最大入出力解像度:4K60fps
- 録画解像度:4K60fps
- 最大240fpsまで対応
【Switch対応】Drecap-HC4FSPEC
- 内蔵型キャプチャーボードの中では低価格
- ソフトウェアエンコード方式
- 最大入出力解像度:1080p60fps
- 録画解像度:1080p60fps
- Nintendo Switch、PS4、XboxOne/S、Xbox360、WiiUの録画動作を確認済み
- パススルー機能は無いが、映像入力端子が2つあり切替式でゲーム機などを2台接続可能
レトロゲーム配信用キャプチャーボード
- レトロゲーム配信で長く使われている大人気キャプチャーボード
- ソフトウェアエンコード方式
- コンポジット・S端子に対応
- 低価格ながら動作も安定
こちらの記事にて、当サイトが厳選したおすすめゲーミングPCを紹介しています。ぜひチェックしてください。