この記事では、『Adobe® Creative Cloud』で利用できるソフトウェアが快適に動作するパソコンの選定基準やおすすめモデルを紹介します。
また、「クリエイターPCおすすめモデル」ではクリエイターPCについてより詳しく解説しているので、参考にしてください。
おすすめノートPC
製品名 | GPU | CPU | メモリ | SSD/HDD | サイズ |
---|---|---|---|---|---|
mouse K5 | MX350 | Core i7-10750H | 16GB | SSD 512GB (SATA) | 15.6型 |
DAIV 5N | RTX 3060 Laptop GPU | Core i7-11800H | 16GB | SSD 512GB (NVMe対応) | 15.6型 |
DAIV 7N | RTX 3080 Laptop GPU | Core i9-11900K | 32GB | 1TB (NVMe Gen4×4) | 17.3型 4K-UHD |
おすすめデスクトップPC
製品名 | GPU | CPU | メモリ | SSD/HDD |
---|---|---|---|---|
DAIV A5 | GTX 1650 | Ryzen 5 5600X | 16GB | SSD 512GB (NVMe) / HDD 1TB |
DAIV Z7 | RTX 3060 | Core i7-12700 | 32GB | SSD 512GB (NVMe) / HDD 2TB |
DAIV A9-6700XT | RX 6700 XT | Ryzen 5 5600X | 32GB | SSD 1TB (NVMe Gen4×4) |
Adobe CCにおすすめのPCと普通のPCの違いは?
普通のPCとクリエイターPCは具体的に何が違うのかを解説します。
いわゆる事務処理向けの普通のPCはお手頃な価格で購入できる反面、スペックは控えめです。
普通のPCの多くは重要なパーツのひとつである「CPU」がIntelなら「Celeron」や「Pentium」シリーズといったエントリーモデルを採用している場合が多く、同社の「Core-i」シリーズと比較すると非常に非力です。
さらに、普通のPCはグラフィックボードを搭載していないモデルがほとんどなので、グラフィックボードを搭載しているクリエイターPCと比較するとグラフィック性能が天と地ほどの差があります。
また、スペックの不足しているパソコンで作業をしていると、負荷がかかった時にパソコンがフリーズし、保存していないデータが失われるなどのリスクがあります。
以上の理由から『Adobe CC』で作業をするならクリエイターPCが圧倒的におすすめです。
ゲーミングPCとクリエイターPCの違いについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

Adobe CCの動作環境・推奨スペック
Adobe CCにおすすめのPCを購入する際重要なPCのパーツは以下の4点です。
- CPU
- メモリ
- GPU(グラフィックボード)
- HDD・SSDの容量
必要・推奨スペック(Windows)
Windows PCの必要・推奨スペックを公式サイトから抜粋、解説します。
必要スペック | 推奨スペック | |
---|---|---|
CPU | SSE 4.2 以降の 2 GHz 以上のプロセッサー | SSE 4.2 以降の 2 GHz 以上のプロセッサー |
メモリ | 16 GB | 32 GB |
GPU | DirectX 12をサポートしているGPU / 2GBのGPUメモリ | DirectX 12をサポートしているGPU / 4Kの場合は4GB のGPUメモリ |
HDD容量 | 15GBの空き容量があるHDD | 64GBの空き容量があるHDD |
『Adobe® Creative Cloud』は複数の製品が利用でき、それぞれ必要スペックに大きな差があります。
ここではどの製品を利用する場合でも指標となるように、最も要求スペックの高い『After Effects』の必要システム構成を例として掲載します。
しかし、この記載通りのスペックではAfter Effectsを始めとした各種製品は起動するものの、快適に動作せず、ストレスを抱えながら作業するはめになってしまいます。
また、Adobe CCの製品は日々アップデートされ、年々要求スペックも上がっていきます。
そのため、公式の推奨スペックギリギリより、余裕を持ったスペックのパソコンを購入した方が賢明でしょう。
なお、HDD容量ですが、あくまでソフト単体を利用する場合の数値になりますので、複数の製品を利用する場合はこの限りではなく、余裕を持った選択が必要です。
必要・推奨スペック(Mac)
Macの必要・推奨スペックを公式サイトから抜粋、解説します。
必要スペック | 推奨スペック | |
---|---|---|
CPU | Intel、ネイティブ Apple シリコン、Rosetta 2 対応クアッドコアプロセッサー | マルチフレームレンダリング用の 8 コア以上 |
OS | macOS のバージョン 10.15 または macOS Big Sur、macOS Monterey | macOS v10.15(Catalina)以降 |
メモリ | 16 GB | 32 GB |
GPU | 2 GB の GPU VRAM (ドラフト 3D には、Apple Metal 2 と互換性のあるディスクリート GPU が必要です) | 4 GB の GPU VRAM |
HDD容量 | 15GBの空き容量があるHDD | 64GBの空き容量があるHDD |
Macに関しては、2020年に発売されたM1チップ搭載モデルにメモリを増設すれば、Adobe CCの中でも最も重いソフトの『After Effects』は動作します。
M1チップ搭載モデル以外は、基本的な部分はWindows PCの必要・推奨スペックと同等とみてまず間違いがないので、Intel CPU搭載モデルの方は、「必要・推奨スペック(Windows)」や、後述の「真の推奨スペック」と合わせてご覧ください。
真の推奨スペック
真の推奨スペック | |
---|---|
CPU | Core i7-11700 / Ryzen7 3700X |
メモリ | 16GB |
GPU | Geforce RTX 3060 |
おすすめHDD容量 | 1TB HDD / 512GB SSD |
筆者が考える『Adobe CC』でどの製品を利用してもストレスなく、快適に作業ができるスペックは最低でもこれくらいは必要であると考えます。
グラフィックボードを搭載していないパソコンは問題外で、エントリークラスのグラフィックボードでもあるかないかで、快適度が体感できるレベルで変わってきます。
また、Adobe CCで複数の製品を利用する方はあっという間にストレージがいっぱいになってしまいます。
ストレージが圧迫されると、データを保存できなくなるだけではなく、パソコン全体の動作速度に影響が出てしまいますので、メインストレージに余裕を持つのはもちろん、サブストレージとの併用が効果的です。
Adobe CCにおすすめのPCの選び方
ここではAdobe CCにおすすめのPCの選び方を、パーツごとに掘り下げて解説します。
Adobe CCはWindowsとMacどちらがいいのか?
『Adobe CC』を使う目的としてWindowsとMacどちらがいいのか解説します。
結論から言えば、「Windows」がおすすめです。
主な理由は以下の2点です。
- カスタマイズ性が高い
- 価格が安い
まず、Windows PCはMacと比較するとはるかにカスタマイズ性が高く、購入後に不満があれば比較的簡単にパーツの交換が行えます。
一方でMacは購入時に多少カスタマイズできるものの、購入後のカスタマイズは非常に困難で、そもそもパーツが販売されていないなどの問題があります。
特にMacbookがその傾向が強く、M1搭載モデルのメモリはユニファイドメモリという特殊なメモリが使用されており、市販されていません。
したがって、途中で不満があってもスペックアップすることができず、かといってカスタマイズすると高額になるという問題を抱えています。
ただ、MacにはRetinaディスプレイ搭載という利点もありますので、そういった面に魅力を感じるならMacの購入も視野に入ります。
総合的に判断して、筆者はWindowsとMacのどちらがいいか問われればWindowsをおすすめします。
Adobe CCにおすすめのクリエイターPC
『Adobe CC』の利用に最適なクリエイターPCをノートPCとデスクトップPCに分けて紹介します。
Adobe CCおすすめノートPC
『Adobe CC』おすすめのノートパソコンを紹介します。
製品名 | GPU | CPU | メモリ | SSD/HDD | サイズ |
---|---|---|---|---|---|
mouse K5 | MX350 | Core i7-10750H | 16GB | SSD 512GB (SATA) | 15.6型 |
DAIV 5N | RTX 3060 Laptop GPU | Core i7-11800H | 16GB | SSD 512GB (NVMe対応) | 15.6型 |
DAIV 7N | RTX 3080 Laptop GPU | Core i9-11900K | 32GB | 1TB (NVMe Gen4×4) | 17.3型 4K-UHD |
最初の一台に最適なエントリーモデル

グラフィック : GeForce MX350
メモリ : 16GB
ストレージ : 512GB SSD(SATA)
モニター :15.6型
重量 :約 1.95kg
バッテリー : 約 9.5時間
「mouse K5」はクリエイター向けノートPCの中では最安のモデルです。
このモデルは低価格ながらも、グラフィックボードとして「MX350」を搭載しており、非常にコストパフォーマンスに優れています。
Adobe CCの製品の中ではPhotoshopくらいなら問題無く動作しますが、Premiere Proなど高負荷な作業を伴う製品を利用する場合は、ワンランク上のモデルを検討するとよいでしょう。
価格以外で他のモデルと差別化されている点として、15.6型のディスプレイを備えており、余裕のある画面で作業を行えます。
ワンランク上のクリエイターを目指すならこの一台!

グラフィック : RTX 3060 Laptop GPU
メモリ : 16GB
ストレージ : 512GB NVMe SSD
モニター :15.6型
重量 : 約1.73kg
バッテリー : 約 6.0時間
「DAIV 5N」はマウスコンピューターのクリエイター向けPCブランド「DAIV」のミドルスペックモデルです。
エントリークラスのPCと違い、デスクトップPCに肉薄する性能を備え、ワンランク上の作業環境を実現します。
モニターはWQHD液晶採用で、モバイル環境でも高精細な表現が可能となっており、クリエイターPCの名に恥じない一台です。
4Kの高解像度と最強スペックで楽々編集が可能!

グラフィック : RTX 3080 Laptop GPU
メモリ : 32GB
ストレージ : 1TB (NVMe Gen4×4)
モニター :17.3型 4K-UHDノングレア
重量 : 約 4.65kg
バッテリー : 約 2.0時間
「DAIV 7N」はAdobe® Creative Cloudの推奨スペックのクリエイター向けノートPCです。
このモデルはクリエイターPCの中でも最高クラスのスペックを持ち、4Kの高解像度も相まって複数レイヤーの画像や長編動画の編集をノンストレスでサクサクこなします。
欠点を挙げるなら、高スペックすぎてほとんどの方にはオーバースペックすぎる点と、消費電力が激しくバッテリー駆動時間が極端に短い点です。
総じて、自宅でじっくり作業をしたいプロ向けの一台と言えます。
Adobe CCおすすめデスクトップPC
『Adobe CC』おすすめのデスクトップPCを紹介します。
製品名 | GPU | CPU | メモリ | SSD/HDD |
---|---|---|---|---|
DAIV A5 | GTX 1650 | Ryzen 5 5600X | 16GB | SSD 512GB (NVMe) / HDD 1TB |
DAIV Z7 | RTX 3060 | Core i7-12700 | 32GB | SSD 512GB (NVMe) / HDD 2TB |
DAIV A9-6700XT | RX 6700 XT | Ryzen 5 5600X | 32GB | SSD 1TB (NVMe Gen4×4) |
標準的な性能を備えるエントリーモデル

グラフィック : GeForce® GTX 1650 GDDR6版
メモリ : 16GB
ストレージ :512GB (NVMe対応) SSD / 1TB HDD
「DAIV A5」はAdobe® Creative Cloudの推奨スペックモデルです。
クリエイターPCの中には、『Photoshop』などの必要要件を満たしているものの、オーバースペックすぎて価格が高くなりすぎているものもあります。
このモデルはAdobe CCの仕様に最適なモデルとなっており、スペックも価格もちょうどよい設定なので、初めてクリエイターPCを購入する方に非常におすすめです。
動画編集など高負荷な作業もお任せのデスクトップPC

グラフィック : RTX 3060
メモリ : 32GB
ストレージ : 512GB (NVMe) SSD / 2TB HDD
「DAIV Z7」はワンランク上のクリエイター活動を目指す人向けのモデルです。
Adobe CCに含まれる各種アプリケーションが快適に動作することはもちろんのこと、高解像度の画像の編集や長編動画の編集、書き出しもスムーズに行えるパワフルなスペックを誇ります。
ストレージもデフォルトでSSD 512GB+HDD 2TBの2段構えで、保存容量も余裕があります。
欲を言えば、SSDをカスタマイズするとさらに快適な環境で作業ができるでしょう。
初めてのクリエイターPCとして申し分がないですが、今までの作業環境に不満があり、パソコンの買い替えを検討している方にもおすすめの一台です。
プロ御用達の最強スペックのクリエイターPC!

グラフィック : RX 6700 XT
メモリ : 32GB
ストレージ : 1TB SSD(NVMe Gen4×4)
「DAIV A9-6700XT」は今回紹介するクリエイターPCの中でも非常にハイスペックで、まさにプロ向けのモデルです。
どのスペックもカスタマイズなしで文句なしの高水準にまとまっており、Adobe CCに含まれるすべての製品が快適に動作し、最高の作業環境を提供します。
プロ向けのモデルと紹介しましたが、将来を見据えて余裕のあるスペックで購入したいと考えている方にもおすすめできる、そんなモデルです。
Adobe CCおすすめPCに関するよくある質問
Adobe CCを利用する場合に限らず、クリエイターPCに関する疑問をまとめました。
- クリエイターPCと普通のPCの違いは?
-
決定的な違いとしては高性能CPUとグラフィックボードの有無です。
普通のPCは事務処理程度なら問題ないですが、スペック不足で画像・動画編集には不向きです。
- Adobe CCは無料で使えますか?
-
初回登録時に限り、7日間の無料体験が付いてきます。
以降は、月契約と年契約で契約が可能で、年契約の方が支払総額が安くなります。
価格に関しては、頻繁にセールを行っているので、これから登録する方はこまめに公式サイトをチェックしてみてください。
- 家電量販店でクリエイターPCを買うのはNG?
-
家電量販店で取り扱っているクリエイターPCはBTOショップより価格が高く設定されています。
必要以上の余計なソフトやサービスが付いてくることがほとんどであり、初心者におすすめできません。
クリエイターPCを購入する場合はBTOショップの利用が圧倒的におすすめです。
詳しくは「電気屋や家電量販店をおすすめしない理由」にまとまっています。
- CPUのAMDとインテルはどっちがおすすめ?
-
最近はコスパや性能面でAMDが優勢だと言われていますが、決定的な差はありません。
若干ではありますが、AMDは複数処理、インテルは単一処理をそれぞれ得意としているので、筆者としてはAMD Ryzenシリーズをおすすめします。
- SSDは必要ですか?
-
メインストレージは必ずSSDにしてください。
HDDと比較した場合、読み込み速度に天と地ほどの差がありますので、作業の快適度に直結します。
- Adobe CCはWiFiなどの通信環境がないと使えないのでしょうか?
-
Adobe CCでは定期的にソフトウェアのアップデートや各種認証があるため、有線・無線に限らずネット回線が必須になります。
Adobe CCおすすめPCまとめ
Adobe CCおすすめPCについてまとめます。
- クリエイターPCと普通のPCの大きな違いはCPUの性能とGPUの有無
- CPUはCore-i7、Ryzen 7以上がおすすめ
- GPUはRTX 3060以上がおすすめ
- ストレージはSSDが必須
クリエイターPCと普通のPCの決定的な違いは高性能CPUを搭載しているか、GPU(グラフィックボード)を搭載しているかの差です。
Adobe CCの中で軽めの製品をメインで利用する場合でも、できればCore-i7、Ryzen 7を搭載したPCを用意した方が、パソコン全体の動作も軽くなり、作業を快適に行えます。
GPUは最低限GTX 1650を搭載していればよいですが、動画編集など高負荷な作業を行う場合は、RTX 3060以上のGPUを選択するとよいでしょう。
ストレージに関しては画像・動画編集は作品の保存に多くの容量を必要とするので、1TB以上のSSDが望ましいです。
他にもさまざまな用途を持ったおすすめのクリエイターパソコンが存在します。興味のある方は以下の記事を参考にしてください。
